民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇医療観光ビザの設定と中国向けビザへの取組

2019年のこの頃、問題となっているのが、外国人の国民健康保険の悪用による医療費増大です。これを民主党政権のおきみやげと捉えている方が多いと思いますが、それは間違いです。悪夢の民主党政権のせいにしたいですが、ファクトはファクトです。

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まず、国民健康保険の国籍条項が撤廃されたのは1986年の中曽根内閣の時で、1年以上の在留資格の外国人が加入対象になりました。
2009年7月麻生内閣の際に「住民基本台帳法改正」と「出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律」が成立、3か月を超えて在留する外国人が住民登録され、国民健康保険への加入が可能になったことに端を発しています。この法律の施行が2012年7月9日で小宮山氏が厚生労働大臣でした。この法律の改正の背景として2004年1月15日の「在留資格を有しないことを理由とした国民健康保険加入拒否は違法」との最高裁判決があると言われています。(別途紹介予定)
今回は前原氏の中国ビザへの思いに焦点をあて、民主党政権の中国ビザへの取り組みを総括します。

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鳩山内閣国土交通大臣に就任した前原氏は、中国ビザの緩和に積極的に取り組む姿勢を見せています。実際に動き出すのは、菅政権で外務大臣に就任してからです。
日中通信社が前原氏のインタビューを掲載しています。

編集長インタビュー 国土交通大臣 前原誠司 2010年6月25日

7月1日、中国人の個人向けの観光ビザ発給の条件が大幅に緩和。「観光立国」をテーマとしビジット・ジャパン・キャンペーンも展開する日本 は、上海万博でもジャパンデーなどを利用し、中国人の訪日観光客数拡大を図っている。 そこで6月25日、観光庁を外局に持つ国土交通相前原誠司大臣に、訪日ビザ規制緩和の今後や、日本は諸外国にどう観光客誘致を行なっていくべきかなど、 「観光立国」としてのポイントを聞いた。また、観光庁でインバウンドを担当する甲斐正彰審議官にも、国際会議誘致やメディカル・ツーリズムなどその多角的 な取り組みについてうかがった。

中国人向け訪日ビザ、規制は段階的に緩和
――7月1日から中国人の訪日観光ビザが拡大されますが、これによる効果をどう見込まれていますか?
最大の平和交流とは人的交流だと思っていますので、それぞれの国の国民がお互いの国をよく知るということが大事ですので、今まで所得制限や旅行 の形態によって制約要因があったものを、できるだけなくしていって、中国の皆様方にも日本をよりよく知ってもらいたいと思っています。
――今後ビザ取得の制限は撤廃されると考えますか?
将来的にはその可能性もなくはないと思いますが、段階的に緩和していかないといけないでしょう。我々も受け入れ態勢を整えないといけませんか ら。中国語ができる人を育成し、様々な観光地にある中国語の案内板を整備したいと思っています。ホテルで中国放送が見られるということもしていきたいので す。ステップ・バイ・ステップで進めたいと思っています。 やはり日本に良い印象を持っていただきたいので、何度も行ってみたいと思っていただくために、しっかり体制を整えたいと考えています。
ビジット・ジャパン・キャンペーン成功のために
――現在、上海の空港から1週間に5万人の人が日本に来ています。そこでアンケートを行なったことがあり、そのうち99%がまた 行きたいと言っています。国土交通省が主に取り組むビジット・ジャパン・キャンペーンでは、2010年までに年間1000万人の訪日を目標として掲げてい ます。リピーターも望める環境にあると思いますが、目標は達成できそうでしょうか?
昨年の訪日が679万人で、今年5月は昨年同月比で32%増えています。中国のビザが緩和されるのは7月からですが、今年1月から5月で、 中国からは昨年比で86・4%、台湾からは62・5%、韓国が71・0%伸びています。中国の伸び率は非常に高いです。シンガポール、マレーシアも高い伸 び率ですが。 とはいえ、679万人からだと47%伸びないといけないのでまだまだです。7月のビザ規制緩和でどれだけ伸びるか、また10月の国慶節の連休もポイントで すね。やはり中国がカギになるでしょう。 「嵐」というアイドルグループが、観光立国ナビゲーターとして活躍していますので、中国でも人気があるところで、「嵐」にもアピールをがんばってもらいた いです。 今度上海万博の日本のパビリオンでジャパン・ウィークにビジット・ジャパン・キャンペーンを行ないます。参議院選挙がありますからわかりませんが、8月下 旬に中国・韓国・日本観光担当大臣会議が中国の杭州で開かれますので、その前後に上海万博へ行きたいと考えています。・・・(略)

http://long-net.com/3347日中通信社

初めて大臣になった前のめり的な情熱が伺えます。そして菅政権で外務大臣になった前原氏は、医療ビザの新設を発表します。これが2019年現在話題となっている、国民健康保険の悪用と混同されているようです。また、この医療滞在ビザは中国人だけが対象ではなく、世界各国の方が対象となっています。

医療滞在ビザ新設へ 中国などの患者誘致へ「成長戦略」 2010年12月17日
 菅内閣は16日、治療や健診が目的の外国人の来日を促進するため、来年1月に「医療滞在査証(ビザ)」を新設することを決めた。中国などのアジアの富裕層を狙った「新成長戦略」の一環で、渡航回数や滞在期間などを緩和する。前原誠司外相が17日にも発表する。
 治療目的の外国人はこれまで「短期滞在」「特定活動」ビザでの入国が可能だった。だが、原則として1回しか入国できず、家族らの同伴も認められていなかった。外務省によると過去約2年間に「短期滞在」で医療目的に来日した外国人は340人、「特定活動」はゼロだという。
 新設される医療滞在ビザは、有効期間を従来のビザの3カ月から最大3年に延長する。1回の滞在期間は最長で半年。1回の滞在が90日以内であれば、期限内に何度でも来日でき、同伴者も、治療する人と基本的に同じ条件の医療滞在ビザの発給を認めるようにする。必要に応じて、親族以外の同伴も可能にする。
 こうした内容は、外国人患者の受け入れで先行しているシンガポールや韓国などよりも全般的に緩やかな条件になっており、外務省幹部は「後発国なので、より魅力的な条件になるよう努めた。成長戦略の一環だから、できるだけ間口を広げることが重要だ」としている。
 厚生労働省も外国人が日本で医療を受けやすくなる環境の整備の検討を始めている。その一つが、外国語や食事、生活習慣に対応できる医療機関を認証する制度の創設だ。同省は2012年度の実施をめざし、11年度予算の概算要求で検討費として3900万円を計上している。
 医療滞在ビザの新設など、医療機関への外国人患者の受け入れ体制整備は、6月に閣議決定された菅政権の「新成長戦略」に盛り込まれた。同戦略では「アジアの富裕層等を対象とした健診、治療等の医療および関連サービスを観光とも連携して促進していく」とうたわれている。(山尾有紀恵)

http://www.asahi.com/special/minshu/TKY201012160576.html(朝日)

中国からの観光客を増やすための中国ビザの緩和は、民主党政権だけではなく、自民党政権から続いてきました。外務省のページから簡単にまとめました。
国土交通大臣外務大臣の前原氏は力が入っていたのですが、中国人ビザに関しては大きな進展はなかったようです。

【中国人訪日個人観光ビザ波及の主な経緯】
  1999年:中国政府,日本への団体観光旅行を解禁。
  2000年:団体観光客へのビザ発給を開始。
  2008年:家族観光ビザの要件緩和、少人数家族への発給。
  2009年:個人観光客へのビザ発給を開始。一部都市のみ。
  2010年:個人観光客へのビザ発給要件を緩和。中国全土。
  2011年:医療滞在ビザの新設(中国人以外も対象)
       沖縄県への個人観光数次ビザの発給を開始。
  2015年:沖縄・東北三県への個人観光数次ビザの発給開始
       高所得者への個人観光数次ビザ発給開始
  2017年:東北六県に個人観光数次ビザの拡大
       個人観光一次ビザの手続簡素化
       十分な経済力のある個人・家族への観光数次ビザ発給開始
  2019年:一部対象者のビザの手続簡素化

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長くなりますが、中国人へのビザの歴史を振り返る意味で貼っておきます。人民網日本語版です。

観光庁、中国個人ビザ緩和でPR 10年間の経緯語る 2010年7月5日
 日本政府は1日から、中国人向けの個人観光査証(ビザ)発給要件を緩和した。これを受けて、日本の溝畑宏観光庁長官は7月1日、発給対象の拡大をアピールする記念式典を中国沈陽市(遼寧省)で行い、訪日観光の解禁から個人査証の対象拡大に至るまでの経緯を説明した。国営中国新聞社のウェブサイト「中国新聞網」が伝えた。
▽中国人訪日観光の幕開け 団体観光
 2000年9月中国大陸の団体観光客が初めて日本(東京)を訪問、中国人の日本観光の歴史が幕を開けた。2005年には団体観光査証の発給対象が全国に拡大した。
 2008年、日本政府は「家族観光査証」の要件を緩和し、少人数(2-3人)からなる家族に対してもビザを発給することにした。それまでは添乗員付きの団体観光(5-40人)のみに限られていた。しかし家族観光査証の発給には、同行者が直系親族で、年収が25万元(約322万円)以上という条件が付けられ、しかも日本人と中国人のガイド各1人の付き添いが必要とされていた。そのため、経済負担がかさむことになり、同査証で訪日する観光客はごくわずかだった。
▽団体観光から個人観光へ
 2009年7月、日本政府は要件を満たしている個人に対しても観光査証を発給することにした。発給要件が厳しく、しかも発給対象が北京市上海市広州市に限られるなど試験的な性格を帯びていたものの、中国人が日本に個人観光できる時代に入ったということで歴史的な意義を持つ。2010年7月1日、個人観光査証の発給対象が全国に拡大された。
▽発給対象が全国に拡大
 訪日観光が解禁された当初(2000年9月)、団体査証の発給対象は2直轄市1省(北京市上海市広東省)。2004年9月に1直轄市4省(天津市江蘇省浙江省山東省、遼寧省)が追加され、2005年には全国に拡大された。2009年7月から始まった個人観光査証の発給対象は北京市上海市広州市の日本公館管轄区。2010年7月1日、全国に拡大された。
▽多様化する観光スタイル
 訪日観光が解禁されてから10年、中国人観光客が成熟するにつれて、観光スタイルも多様化してきている。これまでの名所巡りや買い物観光から、最近では医療観光、学習観光などが脚光を浴びている。医療観光とは、日本の旅行会社と医療機関が提携することにより、日本の高水準の医療サービスを観光商品として外国人向けに売り出すもので、一定の市場があると見られている。(編集YT)

http://j.people.com.cn/94476/7052958.html人民網日本語版)

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