民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇小沢氏と野田氏の党首討論

野田総理が安倍総裁と解散を巡る党首討論を繰り広げた2012年11月14日、次に野田総理との討論に登場したのが「国民の生活が第一」の代表・小沢一郎氏です。

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政権交代の立役者小沢氏の民主党政権における最後の発言となりました。どのような内容だったのでしょうか?動画もありました。

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2012年11月14日、両院・国家基本政策委員会合同審査会

小沢一郎 国民の生活が第一の小沢でございます。

 与えられた時間は十分間でございますので、できるだけ簡潔に申し上げたいと思います。

・・・(略・三党合意に対する批判)

 そこで、総理への質問ですけれども、今もマニフェストの話が出ていましたが、政府・与党でも、次の総選挙へ向けてのマニフェストの作成といいますか、議論が進んでいるやに聞いております。その中で、三年前の政権交代のときのマニフェストについて、その関連でお伺いしたいんです。

 新しいマニフェストをつくるに当たって、謝罪か釈明か何かは知りませんけれども、前のマニフェストについての云々ということが報道されて、風の便りに聞いていますけれども、この二〇〇九年のマニフェストを国民に我々は提示して、その中身の内容についてはいろいろな議論はもちろんあるのかもしれませんけれども、少なくても、総選挙でそれを提示して、それを国民が受け入れて、そして政権を民主党に負託したわけであります。

 ですから、野田さんが今総理の座におられるのも、三年前の総選挙でありますし、ある意味で、そのマニフェストを国民が信頼し、期待を寄せた結果であろうと私は思っております。

 そういう中で、マニフェストの一番の前提として大事な要件は、私は、官僚主導の中央集権から政治主導の、そして地方分権といいますか地域主権という、国の行政、社会の仕組みを根本から変えるということが最大の前提になったのではないかというふうに思っております。

 そこで、野田総理に対しまして、その〇九年の政権交代のときのマニフェスト、内容がいけなかったということで議論されているのか、あるいは内容はよかったけれども実際上できなかったということなのか、あるいはその両方なのか。特に、今の、私が申し上げました、国の仕組みを、統治の機構、行政の機構を根本的に変える、官僚主導から政治主導によってそれを実現するということは、非常に大事な当時のマニフェストの前提、根幹をなすものだと思っておりますが、この点につきましては、野田総理はどのようにお考えですか、お聞かせください。

内閣総理大臣野田佳彦君) あの〇九年のマニフェストは、まさに当時の小沢幹事長主導のもとでつくられたマニフェストでございました。そこに書かれていることで、例えば、コンクリートから人へであるとか、今御指摘があった統治機構の抜本的な見直しであるとか、地域主権改革であるとか、考えてきた理念というものについては、私は正しい方向だったというふうに思っております。

 ただし、先般も検証会等をやりながら国民の皆様との意見交換をさせていただきましたけれども、財源確保、この財政の見通しについては甘いところがあったというところは率直に認めなければいけないということであります。

 その上で、財源を確保しながら、例えば、高校授業料の無償化であるとか、あるいは農家の戸別所得補償など、着実に実施をして成果を生んでいるものがありますが、それは、小沢幹事長時代に、二十二年度の予算編成のときに御決断いただいたように、暫定税率は廃止ということは、約束をしていたかったけれどもできなかった部分も出てまいりました。ということを、やはり事実として申し上げながら、今国民の皆様に御説明をさせていただいているところでございます。

 御指摘をいただいた統治機構にかかわる部分で、特に地域主権、地方を大事にしていくという考え方においては、政権交代以降、地方交付税は間違いなくふやし続けてまいりました、義務づけ、枠づけという制度の見直しもやってまいりました、一括交付金も進めてまいりました等々、こつこつ着々でありますけれども、地域主権改革というのは、これは私は、いい方向に向かってきているし、政権交代があったればこそ実現しつつある、そういう課題だと思います。

 国の統治機構の中には、まさに官主導ではなく政治主導という部分があるかと思います。この政治主導の解釈はいろいろあるかもしれませんが、例えば、政治主導を推進するための、もっと政府の中に政治家が入るための法律等々、この辺がまだ未整備の課題等々があることは事実でありますけれども、今の地域主権改革を含めて、着実に一定の前進はしていると思っております。

・・・(略・一括交付金の発言)

お互いに責任のなすり合いをしているような感じも受けますが、嘘をついて日本を滅茶苦茶にした当事者としての反省がまったくないようです。この後、話は地方への一括交付金に触れるのですが、小沢氏は、一括交付金に関して思い入れがかなりあったようです。◇小沢氏の一括交付金への思い - 民主党政権3年3か月の研究

どちらにしろ3年2か月前に政権交代した時のエネルギーはどこかへ行ってしまったような静かな討論に終わりました。

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