民主党と自衛隊と言えば、海上自衛隊によるソマリア沖でのピースボートの護衛を思い浮かべる方も多いと思います。
実は、これは民主党政権時代に問題になったわけではありませんでした。政権交代前の2009年5月に一度問題となり、2016年に再度報道されました。
ピースボートは、現在立憲民主党の辻元清美氏が早稲田大学在学中の1983年に設立、客船による世界一周旅行を提供している団体。噂によると乗船中に赤い思想に洗脳されるとか聞きますが、ネットで評判を見ると半々ですね。運営はお世辞にも良いとは言えないようです。一方、人との出会いが最高という感想をよく見ます。ノリが学生サークル感覚なのでしょう。何となくわかるような気がします。
辻元清美氏と言えば元社会党の赤の系譜。「国会議員は国民の生命と財産を守ると言われてるが私にそのつもりはない。私は国家の枠をいかに崩壊させる役割の国壊議員」とまで発言し、自衛隊に反対の立場を取る議員です。その辻元氏に関わりのあるピースボートがソマリア沖で自衛隊に海賊から護衛してもらうことに対し「虫が良すぎるのでは?」と問題になりました。2008年の記事と2016年の記事を載せておきます。ともに産経新聞です。
海賊対策のためアフリカ・ソマリア沖に展開中の海上自衛隊の護衛艦が、民間国際交流団体「ピースボート」の船旅の旅客船を護衛したことが13日、分かった。ピースボートは海賊対策での海自派遣に反対しており、主張とのギャップは議論を呼びそうだ。
海自の護衛艦2隻は11日から13日にかけ、ソマリア沖・アデン湾を航行する日本関係船舶7隻を護衛。うち1隻がピースボートの船旅の旅客船だった。ピースボートは社民党の辻元清美衆院議員が早稲田大在学中の昭和58年に設立。船旅は寄港地のNGO(非政府組織)や学生らと交流を図ることなどを目的としている。
66回目となる今回の船旅は約3カ月半に及ぶ地球一周で、北欧5カ国とフィヨルドを巡るのが目玉。約600人が参加し、4月23日に横浜港を出発後、中国とシンガポールに寄港。ピースボートのホームページには船旅の最新リポートとして、デッキで催されたフルーツパーティーの様子が掲載されている。
ピースボート事務局によると、船旅の企画・実施を行う旅行会社が護衛任務を調整する国土交通省海賊対策連絡調整室と安全対策を協議し、海自が護衛する船団に入ることが決まったという。
ピースボートは市民団体による海自派遣反対の共同声明にも名を連ねている。事務局の担当者は「海上保安庁ではなく海自が派遣されているのは残念だが、主張とは別に参加者の安全が第一。(旅行会社が)護衛を依頼した判断を尊重する」と話している。」
http://web.archive.org/web/20090515022516/http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090514/plc0905140140001-n1.htm(産経・アーカイブ)
「『危ないときは守って』はムシがいい」 ソマリア沖で海上自衛隊の護衛艦がピースボートを護衛 2016.5.17
海賊対処のためアフリカ・ソマリア沖に展開中の海上自衛隊の護衛艦が、民間国際交流団体「ピースボート」の船旅の旅客船を護衛していたことが17日、分かった。ピースボートは海賊対策での海自派遣に反対しており、主張との矛盾に批判も出ている。
海自の護衛艦「ゆうぎり」は今月3~4日にかけ、ソマリア沖・アデン湾を航行するピースボートの船旅の旅客船を護衛。船旅の企画・実施会社が国交省を通じて海自に護衛依頼をしたとみられ、ピースボート側は「コメントする立場にない」としている。
ただ、ピースボートは海自派遣に反対の立場なだけに「『危ないときは守って!』というのはムシがいい」(自民党国防族)との指摘も出ている。
ピースボートは民進党の辻元清美衆院議員が早稲田大在学中の昭和58年に設立。船旅は寄港地のNGO(非政府組織)や学生らと交流を図ることなどを目的としている。
https://www.sankei.com/politics/news/160517/plt1605170038-n1.html(産経)