民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇コロコロ変わる現地対策本部長

未曽有の災害の中、組織が雨後の竹の子のように乱立しましたが、そのポストに任ぜられる人材もコロコロと変わりました。福島原発事故の災害に対峙して陣頭指揮を執る「原子力災害現地対策本部」の本部長が地震発生後1週間の間で3人の人物が入れ替わりに6回も変わるということが起こっていました。ここまでくると、いてもいなくてもいいんじゃない?と思ってしまいます。
下記の東京新聞の記事と議事録を図示するとこうなります。

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現地対策本部長 6回も交代 野党追及 政府は陳謝 2011年4月19日
 十八日の参院予算委員会集中審議で、福島第一原発事故を受けて政府が設置した「原子力災害現地対策本部」の本部長が、頻繁に交代していたことが明らかになった。政府は事実関係を認めた上で陳謝した。
 原子力災害対策特別措置法では、現地対策本部は緊急事態が想定される地域に設置。事務を掌握する本部長は、首相が副大臣政務官の中から指名することになっている。今回の原発事故を受けて、三月十一日に設置された現地対策本部の本部長には、経済産業省池田元久副大臣が就任した。
 原子力災害対策本部によると、池田氏の就任後、本部長ポストは四日後に松下忠洋副大臣、その十四日後に再び池田氏、その三日後に中山義活政務官が務めるなど、三人の間で六回も交代した。四月十一日以降は池田氏が務めている。
 この問題を取り上げた岩城光英氏(自民)は「本部長がころころ代わって、現地で責任ある対応ができるのか非常に疑問だ」と迫った。
 これに対し、海江田万里経産相は「これほどころころ代わってはいけなかった。おわび申し上げる」と陳謝。「(本部長は)現地に二十四時間詰めていないといけないので、池田氏が(政府への)報告で現地を離れる時、もう一人の副大臣政務官に辞令を出し、本部長に任じた。菅直人首相の許可は得ている」と釈明した。
 首相は「現地本部には、重要な役割があると認識している」と述べるにとどめた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2011041902100011.html(東京・リンク切れ)

国会議事録も見てみました。すると副本部長も4人変わっていることがわかります。政府が混乱していることはわかりますが、これでは現場も混乱するでしょう。組織は乱立、その指揮者はコロコロ変わる。危機管理体制が全くできていなかった証左であると感じます。国会議事録からです。

2011年4月18日 第177回国会 参議院 予算委員会
岩城光英 先ほど脇委員から、現地対策本部長が六回替わった、副本部長も三回替わっているんですよ。
 先ほど詳しく説明がなかったから、私の方から申し上げましょう。現地本部長、池田副大臣、松下副大臣、池田副大臣、中山政務官、池田副大臣、中山政務官、池田副大臣、こう替わっております。現地副本部長、黒木保安院審議官、中村保安院審議官、内藤保安院審議官、四月十一日から平岡保安院次長、こんなにころころ替わっていて、それで現地で責任ある対応できるんでしょうか。非常に疑問です。
 それともう一つ、国の防災基本計画で定められた原子力安全委員それから緊急事態応急対策調査委員、これを現地に派遣するということを今までなされていなくて、昨日ようやく福島県にそれぞれ一名ずつ入りました。怠慢以外の何物でもないと思います。いかがでしょうか。
国務大臣海江田万里君) この現地対策本部長ですが、これは確かにこれほどころころ替わってはいけませんので、私からこれまで替わったことに対するおわびを申し上げます。
 それと同時に、先ほど、代理ですけれども……(発言する者あり)いいですか、先ほど、代理ではいけませんので、そのたびに本部長に任ずるという辞令を出しております。これが一つ。ですから、それは訂正をさせていただきます。 それで、ただ、最初から池田副大臣がその任に当たっているわけでございますから、五日から池田大臣にその任に当たってくださいということを私の方からそれはしっかりと任命をしました。もちろん総理の許可を得てでございます、これは。
 それから、原子力安全……(発言する者あり)

海江田大臣は陳謝しましたが、池田副大臣は1か月後の5月に体調不良で入院、その間公認を10日以上も立てずに隠蔽していたことが発覚します。
また池田副大臣が在任中、現場からトンズラしていたのではないかとの疑惑も出てきました。次で紹介します。

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