民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇自民党から浜田氏の引き抜き

菅内閣は、自民党から昨年7月の参議院選挙で当選したばかりの浜田和幸氏(参・鳥取県選挙区)を引き抜き総務政務官として官邸入りさせるのです。

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浜田氏は自民党に離党届をだしましたが、自民党は除名処分とされています。自民党との金銭トラブルも噂されました。そこには菅総理の浅はかな意図が見え隠れします。当時の浜田氏のインタビューです。

「私はスケープゴート…」浜田総務政務官 2011/07/01

 自民党に離党届を提出し、菅直人内閣の総務政務官に就任した浜田和幸参院議員が1日、産経新聞のインタビューに応じ、今回の一本釣り人事について「私はスケープゴートにされただけ」などと語った。主なやりとりは次の通り。(新井好典)

・・・(略)

 --枝野氏からは?

 「復興対策本部に入ってほしいと。ただ、副大臣政務官になっていないと責任のある仕事ができないので、外務省か総務省かどちらかでお願いしたいと」

・・・(略)

 --今回の離党騒動で国会は1週間止まった。

 「私がスケープゴートにされたというだけの話だ」

 --首相が交代すれば与野党協力が進むという声は強い

 「議論としては分かる。大連立とかパーシャル連合とか。でも、誰も首相の首に鈴を付けられていない

 --菅政権は8月末までというのが大方の見方。大した仕事はできない

 「決して望ましい状況ではないが、8月以降もずるずると菅政権が続く可能性はゼロではない。それに、今を無駄にしたくない」

 --自民党にいても復興対策はできるはず

 「そういう人は多いが、所詮は一年生議員。どんな提言をしても10年早いと なる。だから、対策本部の中に入って動かしていくことが重要で、その場を首相が与えてくれた」

 --自民党公認で当選した。議員を辞めて民間人として協力すべきでは

 「自民党鳥取県連は文句を言っているが、昨夏の参院選では借金して県連に寄付したし、党本部から来た金も私の口座に入ったけど、(県連が)引き出して相談なく使っている。その金を返せって言うのはどういうことか」

 --政務官が終わったら政治家を辞める気は

 「6年間の任期はまっとうする」

 --政府の一員だが、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や外国人参政権にも賛成するのか

 「こんなことやったら国がますますおかしな方向になると思ったら、良心に従って判断する。無条件に賛成するわけではない」

・・・(略)

5月2日付の自身のブログでは、中国大使館の東京都内の土地購入問題を取り上げ、「自ら国土を献上するような行動をとる(菅政権の)姿勢にはあきれはてる」と断罪。民主党政権について「実に幼稚な、懲りない集団だ。この政権は余命いくばくもない」と書いていた。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/515730/(産経・IZA・リンク切れ)

 浜田氏は、元々国際政治学者で外交面にも長じています。国家公務員共済組合連合会による港区の一等地を中国大使館への売却をブログで告発したのが浜田氏でした。

詳しくはこちら→ ■中国大使館・都内一等地買収問題 - 民主党政権3年3か月の研究

噂のように金銭トラブルに民主党がつけこんだのでしょうか?保守的な考えのある方のようなので、この時期にボロボロの民主党政権に参画する意図がもう一つわかりません。

これに対し民主党政権側の閣僚、役員も不快感を表します。党にコンセンサスを得ない菅総理の独断人事だったようです。BLOGOSが各新聞の記事をまとめ、これは菅総理自身の延命策だったのではないかと示しています。

【新聞チェック】自民激怒は首相の延命工作か、“浜田氏引き抜き”をいぶかる声が続出 2011年06月28日 

 菅首相はわざと国会を混乱させようとしているのではないか」。27日の内閣人事をめぐり、民主党内や新聞各紙に首相の真意をいぶかる声が広がっている。浜田和幸参院議員(58)のことだ。

 野党の自民党議員にも関わらず、震災復興担当の総務政務官への就任を受諾し、離党届を提出した。自民党は受理せず、除名にする方向だ。政務官は大臣、副大臣に次いで内閣の重要な地位を占めている。ポストを餌にした菅首相の一本釣りだった。

 菅首相は同日の会見で、(1)赤字国債法案、(2)第二次補正予算案、(3)再生エネルギー特別措置法案の3つが成立すれば「一定のメドがついた」として辞任する意向を示した。だが、今回の浜田議員の引き抜きをめぐって、自民党は強く反発している。

 各法案の国会審議に応じない可能性すら出てきており、民主党内からも批判の声が出ている。菅首相の真の狙いはどこにあるのか。【文・安藤健二(BLOGOS編集部)】

28日の新聞各紙はこの話題で持ちきりだ。

産経新聞は「禁じ手人事、お構いなし」の見出しで、民主党内の混乱をこう伝えている。

27日の党役員会で声を張り上げたのは仙谷由人官房副長官だった。

「こんなことをしたら、大変なことになる。よりによって石破茂自民党政調会長の地元から引っこ抜くなんて」

安住淳国対委員長も続いた。

「国会運営が困難になるぞ。これで70日間で重要法案が通らなくなった」

 全く相談をせずに身内から反発を受けるのは当たり前の人事を強硬したのは、どんな意図があったのか。この記事では以下のように分析している。

当初首相が目指したのは野党から十数人を引き抜き、参院過半数を確保して、これまで政権を悩ませてきた「ねじれ」状態を解消することだった。呼応したのは浜田氏だけだが、首相の狙いは今、別なところにあるかもしれない。

浜田氏引き抜きで反発を強める自民党との対立を激化させる。野党が法案審議に応じず、態度を硬直化すればするほど、2次補正など首相が退陣条件に掲げる3つの成立が困難になる。そうなれば、おのずと辞める必要はない。

 首相がわざと自民党を怒らせたことで延命を図っている可能性を示唆した。他に2紙が民主党内から同様の声が出ていることを伝えている。

参院自民党からの「引き抜き工作」を執行部の頭越しで進めたことで、民主党内では「首相が延命のためにわざと国会を混乱させようとしているのではないか」との懸念すら上がっている。(日経)

民主党内からは「野党が怒ると分かっているような人事をあえて行うのは、延命工作の一環ではないか」といぶかる声すら出ている。(読売)

 うがった見方ではあるが、ここまで不可解な人事を、きれいに説明できるのは事実。もし、菅首相が震災復興や原発対策などの緊急の課題よりも、自分の延命を第一に考えているのであれば、これほど恐ろしいことはない。

・・・(略)

 菅首相は浜田氏を起用した理由を、「大震災を経験する中で、ぜひとも復旧復興に自らの力を発揮して貢献したいと、そういう思いを強く持っておられます。そのことが私のところにも伝わってきました」と会見で触れた。だが、震災復興に力を発揮したいと思っているのは、どの議員も同じはず。なぜ野党から、1年生議員を引っ張ってくる必要があるのかについては、一切説明がなかった。

https://blogos.com/article/23705/(BLOGOS)

 与野党混乱させて政策成立を遅らせて自分の延命を図る。菅総理なら、考えそうなことです。保身のための悪知恵だけは働くので・・・。

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