民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇野党の内閣不信任案

菅政権の東日本大震災への対応に業を煮やした自民党総裁の谷垣氏は、2011年6月1日、公明党たちあがれ日本の野党3党で菅内閣の不信任案を衆議院に提出します。

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その全文を衆議院のページから転載します。菅おろしの理由が的確に無駄なく表現されています。

菅内閣不信任決議案(第一七七回国会、決議第六号)

 本院は、菅内閣を信任せず。

  右決議する。

     理 由

 菅内閣は、国難のときにあって明確な指針を示せないまま迷走を続け、わが国の復興と再生に対して大きな障害となっている。

 とりわけ東日本大震災をめぐる対応については、初動の遅れを招いた判断、曖昧で場当たり的な指揮命令など、その迷走振りがさらなる混乱を招き、取り返しのつかない状況を生み出してきた。被災者や関係者への配慮を欠く発言、マニフェストにこだわりバラマキ政策を財源に充てようとしない姿勢、意思決定が複雑を極める対策本部の乱立、唐突な連立政権呼び掛けなど、未熟で軽率な言動に寄せられる厳しい非難は、菅総理が政権を担当する資格と能力に著しく欠けている実態を明確に示している。

 また、被災地の再生に道筋をつけようともせず、今国会の会期や二次補正予算の提出につき明言を避け続ける不誠実な対応は、危機感や現場感覚を持たず、震災よりも内閣の延命を優先する無責任極まりないものである。

 昨年の通常国会において、菅政権に対する内閣不信任決議案が提出された。それは、民意に依らない「正当性なき内閣」「不作為内閣」国民の選択肢を奪う「政策隠し内閣」、政治とカネの問題に背を向ける「疑惑隠し内閣」、自覚に欠け努力を怠る「責任放棄内閣」、国民の期待にそむく「国民愚弄内閣」との理由からである。今日、その状況はますます悪化し、菅内閣は明らかに機能不全の様相を呈している。

 未曾有の災害を前に、われわれは危機克服と復旧に猶予がないものとして政府与党に協力し、菅内閣の継続を黙認してきたが、もはや容認することはできない。菅総理に指導者としての資質がない以上、難局にあたって、菅内閣とともに新たな政策体系を積み上げていくことは到底できないからである。国民の不安を払拭し、国家を挙げて被災地の復興と被災者の生活再建を実現していくためにも、菅総理は一刻も早く退陣すべきである。

 以上が本決議案を提出する理由である。

 http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/ketsugian/g17713006.htm衆議院

 何というか、いま(2019年)野党が安倍政権にいちゃもんつけてるような言葉が並んでいます。それほどにひどい菅内閣だったのです。野党である自民党がキレるのも仕方ありません。これに対し、与党民主党でも小沢氏のグループだけでなく、鳩山氏が同意します。

この後は、しばらくWikipediaの「菅おろし」の項目を元に時間を追っていきます

小沢グループの集結

この「菅おろし」の不信任案の狼煙に対して、民主党の小沢氏と鳩山氏が賛成を表明します。脱小沢で冷や飯を食っている小沢グループが小沢氏の号令のもと、6月1日の夜、小沢事務所に集結しました。その数71名。この71名が賛成に回れば、不信任案可決の可能性も見えてくるのです。この中には原口一博も含まれていました。

民主党・安住国対委員と菅総理のおどし

 →安住国対委員長は、不信任案に賛成した民主党議員は党から除名すると明言。

 →菅首相は、不信任案が可決した場合には総辞職はせず衆議院を解散して総選挙を行う方針を伝える。

賛成議員に対して、民主党としておどしとも言うべき揺さぶりをかけてきます。

この時点で菅内閣の支持率は危険水域の20%に近づいていて、総選挙となれば相当数の議員が落選する可能性が高くなっていました。「解散総選挙するぞ!そしたら君は落選するぞ、いいな!」と不信任案に反対に回るしかない状況に追いこんでいきました。

ちびっ子ギャングで暴言大魔王の安住氏は、ここでは菅政権の守護神として活躍していたのです。国民からすると疫病神でしかありません。

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