民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

■復興基本法の成立と揺れる内閣

東日本大震災から3か月以上たった2011年6月20日に、やっと復興基本法が成立します。朝日新聞です。

復興基本法が成立 全閣僚参加の対策本部設置へ 2011年6月20

 東日本大震災の復興を担う組織や財源など基本的な枠組みを定めた復興基本法20日参院本会議で、民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決、成立した。

 同法では、首相を本部長とし、全閣僚が参加する「復興対策本部」を内閣に設置。復興の企画・立案などにあたる。復興対策担当相を新たに置くほか、自公両党の主張を受けて「復興庁」を早期に設置することも明記した。首相は近く復興対策担当相を決める考えで、枝野幸男官房長官20日夕の記者会見で「(専任が)望ましいが、(閣僚は)17人という枠が定められており、最終的に首相が判断する」と述べ、現在の閣僚の枠内で兼務させる可能性を示唆した。

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201106200285.html(朝日)

 復興基本法は、6月24日に施行され、27日に閣僚の人事が発表されます。環境大臣内閣府特命担当大臣・防災担当の松本龍氏が、東日本大震災復興対策担当大臣及び内閣府特命担当大臣・防災担当に就任し、それに伴うシフト人事です。環境大臣江田五月法務大臣が兼務、細野豪志氏(衆・静岡5区)が初入閣しています。しかし震災の復旧に伴う瓦礫の処理などに関連する環境大臣法務大臣と兼務、それも当時70歳の江田五月氏というのは無謀な人事と言わざるを得ません。それほど人材が枯渇しているのでしょう。

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 江田五月 法務大臣環境大臣

 松本 龍 東日本大震災復興対策担当・内閣府特命担当大臣(防災)

 枝野幸男 内閣官房長官、内閣特命担当大臣(沖縄及び北方対策、行政刷新)

 細野豪志 内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)、節電啓発等担当、原発事故の収束及び再発防止担当

http://archive.dpj.or.jp/news/?num=20310民主党

 その裏で、こっそり?郵政改革法案が成立しないことで内閣を離れた亀井静香氏が内閣総理大臣補佐官(内閣の重要政策全般担当)で官邸入りしています。菅総理は副総理として招いたのですが、この地位に収まりました。もう一人亀井氏が一本釣りしたとされる自民党浜田和幸氏(参・鳥取県選挙区)が、総務政務官として官邸入りしています。この官邸入りには、様々な波紋が広がりました。その件は次の項で詳しく紹介します。

しかし、いずれにしろ震災復興という重い課題に対し、民主党の面々では能力不足、経験不足が露呈してしまい、即戦力が欲しかったのでしょう。それほどに使える人材がいないのです。

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またこの会見に松本龍氏はサングラスをかけて登場します。ガラの悪いヤクザまがいの風貌です。そして、たった9日後の7月5日その松本氏が「書いたら、もうその社は終わりだから」ヤクザまがいの暴言で辞任。後任として平野達男氏(参・岩手県選挙区)が就任します。

詳しくはこちら→◇松本龍氏「書いたら、もうその社は終わりだから」 - 民主党政権3年3か月の研究

8月10日には、原子力損害賠償支援機構法が施行され、細野氏は内閣府特命担当大臣原子力損害賠償支援機構)を兼任します。

 復興基本法の中には、「復興庁は、できるだけ早期に設置すること」とありますが、菅おろしと民主党代表選挙、新内閣誕生などにかまけていたため遅れて、年を越した2012年2月10日、野田政権下で発足します。法的根拠のない、どうでも良いような組織をつくるのは、ものすごく早いのですが、ちゃんとした組織をつくるのにはチンタラチンタラしているのです、無能の証左です。

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