2011年6月20日東日本大震災復興基本法がようやく制定されます。朝日新聞です。
復興基本法が成立 全閣僚参加の対策本部設置へ 2011年6月20日
東日本大震災の復興を担う組織や財源など基本的な枠組みを定めた復興基本法が20日の参院本会議で、民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決、成立した。
同法では、首相を本部長とし、全閣僚が参加する「復興対策本部」を内閣に設置。復興の企画・立案などにあたる。復興対策担当相を新たに置くほか、自公両党の主張を受けて「復興庁」を早期に設置することも明記した。首相は近く復興対策担当相を決める考えで、枝野幸男官房長官は20日夕の記者会見で「(専任が)望ましいが、(閣僚は)17人という枠が定められており、最終的に首相が判断する」と述べ、現在の閣僚の枠内で兼務させる可能性を示唆した。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201106200285.html(朝日)
しかしこの法律4月18日に議員立法でと自民党の石破氏から提案があり、了承しているのに、それから2か月もかかっているんですね。ちょっと遅すぎませんか?朝日新聞です。
復興基本法案、議員立法の方向 民・自・公で調整 2011年4月18日
玄葉氏によると、18日に第1次補正予算案の中身について自民党の石破茂政調会長に説明した際、石破氏から基本法の議員立法を提案されたという。その後に会談した公明党の石井啓一政調会長も前向きな姿勢を示したという。
岡田克也幹事長、野田佳彦財務相は18日夜、都内で会談し、こうした野党の提案を受け、基本法を議員立法とする方向で調整していくことを確認した。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104180427.html(朝日)
さらに菅内閣は、復興基本方針を決定、発表します。
平成23年7月29日、菅総理は総理大臣官邸で、第4回となる東日本大震災復興対策本部を開催しました。
本日の会議では、「東日本大震災からの復興の基本方針」を決定しました。
菅総理は本日の議論を踏まえ、「ただいま復興対策本部におきまして、東日本大震災からの復興の基本方針が決定をされました。
この基本方針には、地方の意見も踏まえ、講ずべき具体的な施策と事業規模、財源を盛り込み、本格復興に向けた施策の全体像が示されたと思っています。今後はこの基本方針に基づいて、各府省において諸施策を早急に実施すること。また、この方針を復興の現場である地方に丁寧に説明するとともに、国を挙げた復興について国民の理解を得ること。さらには、財源確保のため一層の歳出削減と税外収入の確保に徹底的に取り組むこと。また、税制措置については、政府税調において議論を開始をすることが必要だと考えています。
さらに、この基本方針に基づき、本格的復興のための第3次補正予算を編成していくこととなります。
被災地域の被災者の生活の再建、そして、活力ある日本の再生のため総力を挙げて復興への取組を着実に進めてまいりたい。」と述べました。
http://www.kantei.go.jp.cache.yimg.jp/jp/kan/actions/201107/29KAIGI_fukkou.html(官邸)
平成23年7月29日
東日本大震災復興対策本部事務局
復興基本方針のポイント
1 基本方針の位置付け
東日本大震災からの復興に向けた、国による復興のための取り組みの基本方針。被災
した地方自治体による復興計画等の作成に資するため、国による復興のための取組みの
全体像を明らかにするもの。
2 経緯
復興構想会議の提言を受け止め、政府一丸となり、1か月で策定。
地方自治体や与野党の意見を、可能な限り反映(地方自治体については、調査票によ
る意向調査に加えて意見交換会も開催)。
3 特徴
(1) 基本的考え方とともに、
(a) 復興の3つの柱である、①災害に強い地域づくり、②地域における暮らしの再生、
③地域経済活動の再生、
(b) 大震災の教訓を踏まえた国づくり、
(c) 原子力災害からの復興、
のための主な復興施策を盛り込んだ。
現時点では、具体的な内容が固まっていない項目もあるが、速やかに事業ごとの計
画・工程表を公表する予定。
(2) 復興を支援する仕組みとして、
① 「復興特区制度」や「使い勝手のよい交付金」の創設、
② 民間の力による復興の促進(「新しい公共」)等についても盛り込んだ。
(3) 事業規模と財源の確保の方法等についても盛り込んだ。
4 今後の課題
(1) 地方自治体… 復興計画の作成と実行
(2) 国 … 地方自治体の復興計画作成支援、特区等の法整備等
http://www.reconstruction.go.jp/topics/point.pdf (官邸)
こうやって何となく見た目は復興へと一歩一歩近づいているようですが、実際は菅氏の総理の座にしがみつきに伴う政争がヒートアップしています。霞が関は復興そっちのけで我欲の迷宮へと突き進んでいたのです。それは、後の項で詳しく・・・。