民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

■やっと発足、復興庁

2012年2月10日復興庁が発足します。遅すぎるといった声が多いです。復興大臣には、失言で辞任した松本龍氏の後任で東日本大震災復興対策担当大臣及び内閣府特命担当大臣・防災担当の平野達男氏(参・岩手県選挙区)が就任しました。

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J-CASTニュースの記事と週刊ポスト2012年3月9日号の大前研一氏の記事をご覧ください。

復興庁、期待感の乏しい船出 「あまりに遅い発足」「単なる調整官庁」の声 2012/2/15 

  東日本大震災復興の復興事業を統括する「復興庁」が2012年2月10日に発足した。設置とともに閣僚が1人増員され、専任の復興相に平野達男氏が就いた。復興事業の予算要求から配分までを一元的に担う。

  ただ、実際の復興事業を手掛けるのは国土交通省の地方整備局など各省庁の出先機関とあって、省庁間の縦割りを排して、どこまで復興事業をリードできるのか、疑問視する声が多い。震災から11カ月たっての「あまりに遅い発足」(民主党関係者)でもあり、期待感の乏しい船出になった。

「武器」は「復興特区」と「復興交付金

  復興庁は、本庁を東京に置き、地域の要望に直接応えるため、出先機関の復興局を盛岡と仙台、福島の3市に設け、各復興局の支所を、津波被害が大きかった太平洋沿岸部の岩手県宮古市釜石市宮城県気仙沼市石巻市福島県南相馬市いわき市に設置。青森県八戸市茨城県水戸市にも事務所を置く。

  初代事務次官に元国交省事務次官の峰久幸義復興対策本部事務局長が就いた。同庁の設置期限は、復興基本方針の復興期間に合わせて2020年度まで。発足時の人員体制は、常勤職員約250人(うち本庁約160人)。

  復興庁の2つの「武器」が「復興特区」と「復興交付金」。これらの申請など被災自治体からの要望や相談窓口を一本化して「ワンストップ」で対応。復興特区の認定や交付金の配分などを行う。

  特区では、政府は復興庁発足より一足先に9日、宮城県が申請した「民間投資促進特区」と岩手県の「保健・医療・福祉特区」を認定した。2特区は、昨年12月に成立した復興特区法に基づく認定第1号。

  宮城県の民間投資促進特区は、雇用創出を目的に県内34市町村の計389地域を「復興産業集積区域」に指定。新規立地企業に対する法人税を5年間免除するなどの特例を認める。岩手県の保健・医療・福祉特区は、被災地の医療態勢を充実させるため、医師の配置基準などを緩和する――といったもの。平野復興相は岩手県の「産業再生特区」と青森県の「あおもり生業(なりわい)づくり復興特区」も早急に認定する考えを示している。

  交付金は2011年第3次補正予算と2012年度予算案を合わせて1兆8000億円用意されている。1月末の第1次締め切りには7県78市町村が計3899億円を申請。政府は2月中にも配分額を決める予定だ。

自治体から「二度手間」という不満も

  ただ、政府は特区については漁業権の規制緩和など数十項目、交付金についてもインフラ復旧など40事業を提示したが、「認可を迅速に進めるため」とはいえ、自治体からは「選択肢が狭い」など期待外れとの声が出ている。実際、ある自治体は公共施設の耐震化を「震災復興ではない」と、交付金対象にすることを断られたという。

  執行体制にも疑問の声が上がる。被災地には国土交通省農水省出先機関があり、事業の「執行権限」は各府省が握ったまま。復興庁は組織図の上では省庁の一段上の「格上」とされ、各省庁への「勧告権」も明文化されているが、強制力はない。

  復興関連予算も復興庁が財務省に一括して要求し、個別事業への予算配分も決めるとされているが、「復興庁を通すだけで、予算要求・配分は実質的には既存官庁がやる」(経済官庁関係者)と見られ、復興庁が単なる「調整官庁」となる可能性がささやかれる。  このため、自治体からは「結局、予算であれ特区であれ、陳情は各省別にせざるを得ない」(ある県関係者)、「復興庁に行くだけ、2度手間になる」(ある市の関係者)といいた冷めた声が早くも出ている。

 https://www.j-cast.com/2012/02/15121967.html?p=allJ-CAST

震災11か月後でやっと「復興庁」発足 関東大震災時は26日後 2012.02.28

 復興の司令塔の役目を担う「復興庁」が、大震災から11か月も経ってようやく発足した。つまり、この1年間は復興予算が膨らんだだけで、復興は全く進んでいないということなのである。大前研一氏が、その問題点を指摘する。

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 東日本大震災から1年近くが過ぎ、3つの問題が顕在化している。1つ目の問題は、1995年の阪神・淡路大震災や1960年に三陸を襲ったチリ地震津波といった過去の日本の災害復興に比べると、著しくペースが遅いことだ。 

 その象徴が、復興の司令塔の役目を担う「復興庁」である。大震災から11か月も経ってようやく発足とは、呆れて開いた口がふさがらない。1923年の関東大震災の時に「帝都復興院」が設立されたのは26日後だ。つまり、今回は政府が全く機能していないのである

 鈍重な民主党政権は瓦礫を片付ける以外の具体的な復興策は何も打ち出すことができず、昨年7月に決定した復興予算は、なんと合計23兆円に達した。しかも財務省が、消費税は社会保障以外には使わないという方針なので、2015年までに必要とされる19兆円のうち10.5兆円は、所得税額の2.1%上乗せを25年間、住民税の年1000円上乗せを10年間続け、法人税の減税を3年間凍結して捻出することになった。

 政府は最も少ない費用で最も大きな効果を狙わなければならないのに、この1年間は復興予算が膨らんだだけで、復興は全く進んでいないのである。非常時にこれほど悠長で無能な政府を私は寡聞にして知らない。

https://www.news-postseven.com/archives/20120228_90874.html週刊ポスト

とにかく遅い。遅いだけでなく、中身もない。というのが実状のようです。東日本大震災後には、雨後の竹の子のように組織をいっぱいつくってほとんど成果をあげられませんでした。満を持してつくった復興庁も張り子の虎のようです。そりゃそうですよ。復興そっちのけで、菅おろしの政争にふけっていたわけですから・・・。

つくづく民主党政権であったことの不幸を感じます。

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