民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇600億円が水泡に帰した洋上風力発電

実際には、野田第一次改造内閣、枝野経済産業大臣の時のことですが、再生可能エネルギーのつながりであり、民主党政権のおきみやげなので、「菅総理のおきみやげ」のカテゴリーですが、ここに記すことにします。東日本大震災の後、脱原発に舵を切った菅直人氏の動きにつながっています。

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2020年12月、次のようなニュースが報じられました。

福島の洋上風力発電、全撤退へ 600億投じ採算見込めず 2020/12/12(土)
 政府が、福島県沖に設置した浮体式洋上風力発電施設を全て撤去する方針を固めたことが12日、関係者への取材で分かった。東京電力福島第1原発事故からの復興の象徴と位置付けて計約600億円を投じた事業で、民間への譲渡を模索していたが、採算が見込めないと判断した。経済産業省は、来年度予算の概算要求に撤去関連費50億円を盛り込んだ。再生可能エネルギー関連の産業を推進する福島県にも痛手となりそうだ。
 浮体式洋上風力発電施設は2012年から、原発事故で一時全町避難となった楢葉町の沖合約20キロに3基を順次設置した。最大の1基は今年6月、不採算を理由に撤去済み。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5a7f58b7a86a34bd64e7c90e268ab6ac91aaad8f(共同・Yahoo)

福島県沖の洋上に設置されていた洋上風力発電施設がすべて撤去されるということです。総額600億円が水泡に帰することとなりました。悪夢の政権のおきみやげの一つです。
このプロジェクトの発端は悪夢の民主党政権です。東日本大震災後、脱原発のシンボル、再生可能エネルギーの切り札として福島県沖でスタートしたのです。太陽光発電のFIT法ばかりがクローズアップされていますが、こっそりと大きなお金が動いていました。当時の日経の報道です。

丸紅など10社と東大、福島沖で洋上風力実証実験 2012/3/6付
丸紅、三菱重工業など民間10社と東京大学は6日、経済産業省福島県沖に建設を計画する洋上風力発電所の実証研究事業を受託したと発表した。経産省が2011年度第3次補正予算で計上した125億円を活用する。産学連合で東日本大震災福島第1原発事故の復興事業に取り組む。
実証研究は月内にも着手する。風車を海底に固定せず、海上に浮かべる「浮体式」の発電方式を採用。発電容量2000キロワットの浮体式洋上風力発電設備1基と、洋上変電設備、海底ケーブルを設置し、検証を進める。
丸紅が主幹事となり、東大がデータの分析や技術評価を担当。重工やアイ・エイチ・アイマリンユナイテッド、三井造船が発電施設を提供する。三菱商事新日本製鉄日立製作所古河電気工業清水建設みずほ情報総研も参加し、オールジャパンで取り組む。
浮体式洋上風力ではノルウェーに小規模な発電所があるが、大規模な発電所は世界で初めて。今後は効率的な発電方法の検証と地元漁業関係者との調整が必要となる。政府は13年度から15年度に第2期の研究を進め、20年度に100万キロワットの発電規模を目指す計画だ。

https://www.nikkei.com/article/DGXNASDD060QE_W2A300C1TJ0000/(日経)

2011年度の第三次補正予算から125億円が計上されました。野田政権の時です。このプロジェクトをリードする経済産業省のトップは枝野経済産業大臣でした。

追記)当時の枝野大臣の活躍を示しておきます。

東日本大震災アーカイブ
「再生エネで福島後押し」 枝野経産相が郡山の風力発電視察 2012/07/02

 枝野幸男経済産業相は1日、郡山市の郡山布引高原風力発電所を視察した。視察後、地元の農業者や行政区長らと意見交換し、「(東京電力福島第一原発事故により)エネルギー面で福島県に迷惑を掛けている。政府として再生可能エネルギーで県民の役に立てるよう取り組みたい」と述べた。
 原正夫市長や布引高原野菜生産者組合の村松伊智郎組合長、江河登志郎赤津区長らが出席。村松、江河両氏は風力発電所が観光面などで地元に貢献していると報告した。
 枝野氏は意見交換終了後、報道陣の質問に答え、洋上風力をはじめ本県での再生可能エネルギーの拠点づくりに取り組んでいる姿勢を強調。「政府として福島を後押ししたい」とした。

http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2012/07/post_4378.html福島民報)追記ここまで)


世の中は震災の復興でアップアップしている時にです。未来への投資、脱原発、環境問題への切り札、復興の象徴などきれいな言葉が並べられたのでしょうが、大金をドブに捨てる結果となりました。
再生可能エネルギーといえば何でも通る、そんな風潮だったのでしょう。いまもその風潮を維持したい野党やマスコミは、この件を大々的には報じていませんし、太陽光パネルが広範囲で森林を伐採し自然環境を破壊、大雨により崩壊して災害を引き起こしている事実に対して報道をしない自由を行使しているようです。これが自民党政権のおきみやげとしたら、税金の無駄使いと徹底的に追及していると思います。

 日本には日本にふさわしいエネルギーのカタチがあります。しっかりと現実を見て議論しないと、とんでもないことになります。脱原発、環境にやさしい、再生可能エネルギーといったキレイごとの言葉だけが空疎に飛び交うお花畑の野党やマスコミの戯言に騙されてはいけません。彼らは、日本をとんでもないことにしようとしているんです。

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