民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

■小沢氏の強制起訴

まずは、強制起訴、検察調査会というワード調べてみました。

朝日新聞の関連キーワードで見てみます。

強制起訴

検察官が決めた不起訴処分について、11人の市民からなる検察審査会が、2度にわたって「起訴すべきだ」とする議決を出すと必ず起訴される制度。起訴する権限は検察官が独占してきたが、市民感覚を反映させるのが狙いで検察審査会法が改正され、2009年に施行された。裁判所が指定した検察官役の「指定弁護士」が起訴し、立証する。

https://www.asahi.com/topics/word/%E5%BC%B7%E5%88%B6%E8%B5%B7%E8%A8%B4.html(朝日)

検察審査会

くじで選ばれた11人の市民の目で、検察官の不起訴処分が妥当だったかを審査する仕組み。11人中6人以上が「不起訴で正しい」と判断すれば「不起訴相当」の議決をする。6人以上が「この程度の捜査では納得できない」と判断すれば「不起訴不当」となる。さらに、11人のうち8人以上が「起訴するべきだ」と判断した場合は「起訴相当」という議決を出す。審査会が「起訴相当」の議決を出した場合には、検察官はその事件を再捜査し、3カ月以内に起訴するか判断する。起訴しなかった場合は、再び審査会がメンバーを変えて審査。改めて11人中8人以上が起訴を求める「起訴議決」をした場合は、その容疑者は必ず起訴される。

https://www.asahi.com/topics/word/%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E5%AF%A9%E6%9F%BB%E4%BC%9A.html(朝日)

 整理しておきたいのは、検察審査会というのは検察官ではなく、一般市民からくじびきで選ばれた11人ということです。この11人のうち8人が起訴議決を2度すると強制的に起訴になるということです。この点を頭において、Wikipediaの「陸山会事件」から順に追っていってみます。

【小沢氏強制起訴に至る経緯】

2009年 11月  市民団体が政治資金規正法違反容疑で小沢氏の秘書3人を告発

2010年  1月   政治資金規正法違反容疑で小沢氏の秘書3人を逮捕

         別の市民団体が小沢氏を政治資金規正法違反容疑で告発

      2月   秘書3人が起訴され、小沢氏は嫌疑不十分で不起訴処分

         小沢氏を告発した市民団体は不服申し立てを行う

      4月   東京第五検察審査会は2004年と2005年の土地購入経緯について

         小沢氏に起訴相当を議決(1回目)

      5月   東京地検特捜部が再び小沢氏を不起訴

         7月   東京第一検察審査会が2007年の案件について小沢氏に不起訴不当を議決

         9月   東京地検特捜部が再び不起訴した。

       10月   東京第五検察審査会は2004年と2005年の土地購入経緯について

          小沢氏を起訴議決(2回目)を公表。強制起訴が決定

2011年   1月   指定弁護士によって小沢氏を強制起訴

 個人的には、東京第五検察審査会、東京第一検察審査会というのがどのようにして「くじ引き」で選ばれるのか気になります。検索すると、なぜか東吾妻町のページが先頭になりました。

検察審査員の選び方は?

市町村の選挙管理委員会が、選挙人名簿に基づいて、くじで検察審査員の候補者を選びます。その中から、検察審査会事務局長が再びくじで検察審査員を決めます。

 検察審査員の任期は6か月です。

http://www1.town.higashiagatsuma.gunma.jp/www/contents/1219734475999/index.html東吾妻町

 裁判員制度のようなものみたいですが、ネット上では、選定が恣意的にされる危険性を指摘する声も多く見られます。私の周りで裁判員に選ばれた方は2名いますが、検察審査員に選定された方を見たことはありません。

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2011年2月22日、民主党常任幹事会は、小沢氏に対し「強制起訴による裁判の判決確定まで党員資格停止」とする処分を提起、同党倫理委員会は小沢氏からの弁明を聴取した上で、その処分を追認し、民主党としてその処分を最終決定します。3月1日に小沢氏は「通常の起訴とは異なる」として党員資格停止処分を不服を民主党常任幹事会に申し立てますが、7月に同党倫理委員会の却下処分が常任幹事会で了承され、小沢氏の党員資格停止処分が決定します。

2012年4月26日東京地裁(大善文男裁判長)で小沢氏に対し「秘書に任せていた」などの供述は信用できないとしますが、秘書との共謀が立証されていないとして無罪判決が下されます。一審無罪判決を受けた小沢氏は、民主党において党員資格を回復します。

この時、指定弁護士は控訴しますが、2012年11月12日東京高裁は、第一審の判決を支持。19日に上告を断念したことで、小沢氏の無罪判決は確定しました。

この強制起訴に対してはネット上で賛否両論があります。個人的には、民主党政権がマスコミと一緒になって小沢氏を叩きまくり「小沢が悪の根源なんだ」と国民を印象操作して、自らの悪行を覆い隠していたのではないかと思っています。

このマスコミの一方的な小沢氏叩きが、検察審査会のメンバーに対し大きな影響を与えた可能性も否定できません。ネットの発言の中には、検察審査会の選定そのものに問題があるとの指摘もあります。確かに頷ける面もありますが、その真偽はわかりません。

しかし先にも書きましたが、小沢氏の原資4億円の供述が二転三転すること、自由党解党時の領収書問題など、小沢氏側が説明責任を十分に果たしていないことにも大きな原因があると思います。さらに小沢氏が鳩山政権時に傀儡として権力を一気に拡大しようとしたツケが、ここに来て回ってきたのかもしれません。小沢氏を擁護するつもりは全くありません。

この時、もはやヨレヨレ状態の菅政権が近い将来崩壊するのは誰の目にも明らかでした。菅政権が崩壊する時、小沢氏には代表選で最後のチャンスがあったかもしれません。総理になる最後のチャンスです。

しかし、こうして小沢氏はそのチャンスを剥奪されてしまうのです。かつて選挙で一緒に戦い政権交代を成し遂げた仲間からの壮大なしっぺ返しです。そしてたぶん小沢氏には、そのチャンスは二度と巡っては来ないでしょう。同情はしませんけど・・・。

一方で、自らの政権の悪行から国民の目をそらすがために、選挙で剛腕をふるい政権交代に導いた立役者であり恩人である小沢氏に手のひらを返すように悪人扱いして排除に走る民主党の面々、その恩知らずの冷徹さにとても情けないものを感じてしまいます。

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