民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇野党共闘という名の民主党再生

(衆参同時選挙になると)「野党が立ち上がれないくらいの このままだったら 壊滅的な状況になる。」

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2019年5月14日のBS-TBSの番組において、悪夢の民主党政権に対する謝罪の意を示した小沢一郎氏は、こうも述べています。野党共闘しなければ、野党は壊滅的な状態に陥ると・・・。さすが選挙の剛腕・小沢一郎氏です。確かに、その通りですが、野党共闘しても壊滅的な状態は変わらないのではと思っています。

さらに小沢氏は続けます。

(そして主党政権時代を振り返って)「期待を裏切った。過ちは繰り返さないから、もう一度信頼してください。そう言う以外ない、」「いわゆる『オリーブの木』で、1つの傘のもとで戦う状態にならないと勝てないし、そういう状態になれば、圧勝する」「(枝野氏に)君子豹変することを期待する。」と述べ、参議院選挙の1人区と衆議院選挙の小選挙区で、野党側の候補者を一本化し、比例代表では野党の統一名簿を作成すべき、そのために立憲民主党の枝野氏が決断すべきだという考えを示しました。枝野氏の元に野党が結集すれば、政権交代も夢でない。という夢をみているようです。

 

2019年4月の統一地方選挙では、無茶苦茶な野党共闘が行われました。共産党社民党も関係ありません。選挙のためなら、なりふり構わない、そんな姿勢が見られたのです。

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         札幌知事選           大阪府知事・市長W選

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    大阪衆議院補選             沖縄衆議院補選 

基本的な政治信条の違う政党が、選挙のためなら、自民党を倒すためならと共闘するわけです。国民のためより選挙のため。日本のことを考えていない政党であることがあぶり出されました。
大阪は、ちょっと事情が違います。大阪維新の会を倒すために、自民党大阪府連が野党と共闘するという醜態をみせたのです。そしてボロ負け。6月の堺市長選でも敗退しました。国政で安倍総理が頑張っている中、地方で足を引っ張ってどうするのでしょうか?呆れてしまいます。

そんな中、2019年7月の参議院選に向け、衆議院の解散風が吹いてきて、衆参同時選挙の可能性が高まるにつれて、野党は慌てだしています。朝日新聞です。

 立憲・枝野氏「衆参ダブル選の可能性、かなり出てきた」2019年5月17日
枝野幸男立憲民主党代表(発言録)

衆参ダブル選挙になる可能性もかなり出てきたと思っている。局面が大きく変わったと言ってもいい。我々は野党第1党の責任として、今の政権の暴走を食い止め、これに代わり得る政権の選択肢とならなければならない。そのことに向けて今の与党とその補完勢力を最小化する。

別の言い方をすれば野党の勢力を最大化するために、立憲としての筋をぶれさせない範囲の中で(野党間の連携に向けて)最大限の努力をしていかなければならない状況になっている。立憲の旗を掲げながら野党勢力を最大化するという非常に難しいハンドリングをしなければならない。(党会合で)

 https://www.asahi.com/articles/ASM5K62GSM5KUTFK030.html?iref=comtop_8_05(朝日)

ちょっとここで、民主党の分裂の歴史をおさらいしておきましょう。

むかしむかし、自民党の牙城をくずして政権についた民主党は、小沢氏のおかげで選挙に勝てたのに、小沢氏が幹事長として力をふるい始めると煙たくなってきました。そして小沢氏が自身のおカネの問題で疑われると手のひらを返したように、小沢氏はずしを露骨にはじめるのです。恩知らずもいいところですが、サヨクと言う生き物はそういうものなのです。それを見抜けなかった小沢氏の人を見る目が曇っていたのも事実でした。小沢氏は強制起訴されて、民主党から党員資格停止の処分を受けて身動きがとれなくなります。

そして、小沢氏が無罪になって帰ってきても、民主党の空気は冷たく、政権内に小沢氏の居場所はなくなっていました。小沢氏は民主党を出ていき「国民の生活が第一」を結党します。一方、民主党政権は、どじょう総理が決意して、自民党に政権を渡してしまいます。

政権交代後も、悪夢を引きづる民主党は支持率が上がらず、「民進党」と名前を変えてみますがパッとしません。そこに現れたのが、救いの女王様の船、小池百合子氏の「希望の党」でした。選挙に落ちたくない党員の願いを一身に受け、一縷の望みをかけて前原氏がしゃしゃり出るのですが、踏み絵と排除に翻弄されてバラバラになってしまいます。踏み絵を踏めなかったサヨクが集まってできたのが、枝野氏が代表を務める「立憲民主党」。希望の党参議院に残っていた民進党が一緒になったのが「国民民主党」、玉木氏が代表を務めます。

小沢氏は、民主党を離れてからは、小沢チルドレンもガールズも少なくなって、一時は「生活の党と山本太郎と仲間たち」という屈辱的な党名を掲げることもありました。何とか「自由党」に党名を戻したものの、ここにきて「国民民主党」と合併したのです。お目当ては、民主党政権時代から引き継いでいる巨額の政党交付金かもしれませんが・・・。玉木代表は、そんなことわかっていないようです。

こうして、民主党政権は分裂を繰り返しましたが、ここにきて合体してきて民主党に近づきあります。現在は国民民主党自由党が合併した“ほぼ民主党”と立憲民主党の二つに分かれたカタチ“もうすぐ民主党”の状態です。(議員数は激減ですが・・・)

さて、衆参同時選挙の解散風が吹き、野党共闘が叫ばれる中、“ほぼ民主党”が、立憲民主党と一緒になって“帰ってきた民主党”になることはあるのでしょうか?小沢氏はそれを強く望んでいるようです。

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子どもの頃、日曜日の夜19時か19時半、ウルトラマンの放映が終わり、ウルトラセブンがはじまる間、キャプテンウルトラという番組がありました。幼稚園の頃でしたが、とっても楽しみでした。

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そのヒーロー・キャプテンウルトラと仲間が乗る宇宙船がシュピーゲル号。三つに分かれて敵を攻撃し、また合体して総合力アップ。民主党の分裂と合体をみていると、そんなことを思い出しました。シュピーゲル号の画像は「ヒーロー魂・http://hero-soul.com/」さんからお借りしました。)

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しかしこの分裂も、合体もその動機はただ「選挙に落ちたくない」からとしか思えません。

野党共闘という名の悪夢の民主党再生・“帰ってきた民主党”。今後どのように進んでいくのでしょうか?

小沢氏は、いかに剛腕をふるって野党再生を実現するのでしょうか?それとも「壊し屋小沢」の本性を現して野党を完膚なきまでに叩き壊すのでしょうか?

枝野氏は、野党第一党のプライドと支持率低下の狭間で、どのように立憲民主党の存在感を維持できるのでしょうか?

玉木氏は、ご自身の愛国的な発言と小沢氏との合併、共産党との共闘など言行不一致が目立つ中「言うだけ番長二世」になるのでしょうか?

どちらにしろ、悪夢の政権のケジメをきっちりつけていないことには変わりがありません。その中で、選挙に勝つために離れたり、くっついたり。ミエミエなのです。
国民を、あんまり甘く見ない方がいいと思います。

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