民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

■悪夢は終わらない?◇10年がたちました

鳩山内閣が発足したのが2009年9月16日。あれから10年がたちました。誰もそんなことを意識していなかったのですが、朝日新聞だけが名残惜しそうに社説を掲載しました。

(社説)民主党政権10年 「遺産」生かし対抗軸を 2019年9月16日
 10年前のきょう、民主、社民、国民新の3党連立による鳩山由紀夫内閣が発足した。総選挙で野党第1党が単独で過半数を得て政権が交代したのは戦後初めてだった。民主党政権は3年3カ月で幕を閉じたが、有権者に選択肢を示し、政治に緊張感をもたらす政権交代そのものの意義を忘れてはなるまい。
 2009年8月の衆院選は、投票率が69%に達し、民主党が308議席を獲得して圧勝した。しかし、期待は間もなく、失望に変わる。官僚を排除した政治主導は空回りし、米軍普天間飛行場の移設問題で迷走した鳩山内閣は、自身や党幹部の政治資金疑惑もあり、わずか9カ月で崩壊した。
 その後、菅直人氏、野田佳彦氏と首相が次々と代わるなか、東日本大震災原発事故への対応に追われ、最後はマニフェストになかった消費増税の決断で党分裂に至った。
 一連の混迷の反動で政治に安定を求める民意が、今の「安倍1強」を支えている側面は否定できない。民主党政権の「失敗」のツケは大きいと言わざるをえないが、安倍首相が繰り返す「悪夢」という決めつけは一方的過ぎる。民主党政権が目指し、成し遂げたものを冷静、公平に評価しなければならない。
 例えば、社会全体で子どもを育てるという理念に基づいた、子ども手当や高校教育の無償化は、形を変えて安倍政権に引き継がれている。事業仕分け行政事業レビューに衣替えして続く。民主党政権が看板に掲げた「全世代型社会保障」は、発足したばかりの改造内閣の最重要課題ではないか。
 一方、核持ち込みなどの日米密約の検証は、自民党政権下では難しく、政権交代あったればこその成果だろう。原発事故の後、エネルギー政策の意思決定に民意を取り込もうと、市民に討論してもらいながら意見の変化をみる「討論型世論調査」を実施し、原発ゼロ政策につなげた。これも自民党政権の発想にはなかったものだ。
 「市民が主役」を掲げて結党した民主党の政策体系の基本には、「お任せ民主主義」から「参加型民主主義」への転換があった。鳩山首相の最初の所信表明演説では、行政だけではなく、市民や企業など、地域の様々な主体が支え合う「新しい公共」の考え方が打ち出された。
 政権の挫折は、こうした理念が間違っていたことを意味しない。民主党の流れをくむ立憲民主党や国民民主党は、かつての政権運営の「遺産」を生かし、自分たちの理念を実現するための政策を磨きあげる必要がある。それこそが巨大与党に対抗する一歩となるはずだ

https://www.asahi.com/articles/DA3S14179017.html(朝日)

朝日新聞の悔しさがにじみ出ている社説です。よくもまぁ恥ずかしげもなくこんな社説を堂々と掲載できると思います。相当社内が追い込まれている証拠ではないでしょうか?
~安倍首相が繰り返す「悪夢」という決めつけは一方的過ぎる。民主党政権が目指し、成し遂げたものを冷静、公平に評価しなければならない。
朝日新聞ならではのごまかしですね。民主党政権がやらかしたことも冷静、公平に評価しなければならないはずなのですが、そこをスッ飛ばして成し遂げたものだけにスポットを当てる。そしてそこで繰り広げられるのは、口だけ達者で無能だった政権=嘘つき政権のできもしなかった理想を褒めたたえているだけなんです。これこそが「悪夢」なのですが、これを「遺産」と言い切る朝日新聞から感じられるのは、憤怒に満ちた行き場のない悔しさに他なりません。

朝日新聞の言う「遺産」は、形を変えて野党によるモリカケに継承されていきました。それは「遺産」ではなく「無能」の継承であり、「悪夢」だった政権が野党となって、反対しかできない国会の「障害物」「ムダなゴミ」となっただけのことでした。

野党は、国民民主党が小沢氏の自由党と一緒になり、選挙においては立憲民主党だけでなく、社民党日本共産党とも協力して野党一体となって自民党に対峙していますが、先の統一地方選参議院選ともに成果は上がったと言えません。

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写真の岩手県知事選(2019年9月8日投票)では、野党4党推薦の現職・達増拓也氏が勝利

一方「れいわ新選組」「NHKから国民を守る党」が出現し、新風を巻き起こしました。
そして、衆参両院において立憲民主党会派に国民民主党が合流する話が進んでいます。党こそ違うものの、悪夢の民主党に先祖返りです。あまりうまくいっていないようですが・・・。
また、れいわ新選組日本共産党が次期衆議院選で選挙協力する旨が報道されました。

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しかし野党の政党支持率は、全部足しても10%に満たない低水準。1%以下の政党だらけです。朝日新聞民主党の流れをくむ立憲民主党や国民民主党は、かつての政権運営の「遺産」を生かし、自分たちの理念を実現するための政策を磨きあげる必要がある。それこそが巨大与党に対抗する一歩となるはずだ。」と望みを託す巨大与党までは、ほど遠いのが現実です。

民主党政権3年3か月の研究」は一段落(バージョンアップは随時)していますが、その後の野党の体たらくを、少し記録していこうと思います。
ここ数年の野党の動きについては、本ブログの民主党政権の総括「野党の行方」で展開していますので、ご一読頂けるとありがたいです。
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もともとは、別ブログで展開しようと思っていましたが、こちらのブログに統一していきます。ツイッターでの冗談コラージュなどもここに記録していきますのでよろしくお願い致します。

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