民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇外国人実習生制度

「外国人実習生制度は国連からも奴隷労働と批判されてる!」
国会における国民民主党山井和則氏(衆・比例近畿)の発言です。

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2018年11月国会では、外国人技能実習制度について審議が行われています。野党から厳しい意見がつきつけられています。少しこの法案の経緯を整理しましょう。

①1993年、技能実習制度に係る出入国管理上の取扱いに関する指針」(平成5年法務省告示第141号)により、在留資格「特定活動」の一類型として技能実習制度が創設された。

②2009年7月8日、出入国管理及び難民認定法改正案が自民党民主党などの与野党多数の賛成により成立。

③2010年7月1日、出入国管理法の技能実習制度関連の改正が施行された。

④2016年11月28日、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成28年法律第89号、略称:技能実習法が公布される。この法律に基づき、外国人技能実習機構が設立された。

③の入管法が改正され施行された2010年7月1日の厚生労働大臣は長妻氏であり、厚生労働政務官は山井氏でした。また④2016年11月28日現在の外国人技能実習機構が設立された際には、当時の民進党も賛成していました。

この法案は、珍しく自民党民主党が歩調を合わせて築き上げてきた法案です。が、しかし現在立憲民主党に属する長妻氏、山井氏ともに、当時のことなどなかったことにして、必死に反対ばかりしているのです。

「外国人実習生制度は国連からも奴隷労働と批判されてる!」と政権を糾弾する山井氏は、2010年改正法が施行された際、厚生労働政務官として実務に携わっていたのです。「奴隷労働と批判されてる」当事者なのです。まず自分自身を反省し、悪いところは与党と一緒に修正していきましょうという態度がとれないのでしょうか?

国会議事録から国民民主党山井氏の質問と山下厚労大臣の答弁です。

20181121日 衆議院法務委員会

○山井委員・・・(略) 私は、これは国際問題になりかねないと思いますよ、この状況のまま広げていったら。このような技能実習制度で、深刻な、国連などから奴隷労働じゃないかという批判も出ているものを、廃止するなり抜本的に改善することなく、今回の法案は、事実上、継続、拡大、永続化させかねない内容であります。詳しくは、この配付資料に一人一人のケースを書かせていただきました。

 これは与党も野党も関係なく、国連からも奴隷労働ではないかなどと海外からも批判されている働き方、これは一度立ちどまって、これはだめだという認識の中で法改正を議論せねばならないと思います。

 そこで、まず、山下大臣にお伺いしたいと思いますが、こういう劣悪な処遇で働いている技能実習生の方々と会って直接話を聞かれたことはありますか。

○山下国務大臣 まず冒頭、技能実習生の方もおられます。そして、先ほど、技能実習のことは余り御存じないというのは、これはもう山井先生の御謙遜だと思います。なぜなら、この外国人研修制度の見直しに係る措置、在留資格技能実習の新設をした、これが施行されたのが平成二十二年七月一日、この当時の厚生労働大臣政務官は山井先生でございます。その山井先生がこの技能実習にかける思い、これは私も本当に重いものがあると思います。

 そして、従来から言われておりました、山井先生始め、これは与野党を通じて、この技能実習、これを古い制度で運用してきた、これに対して大変な批判があった。これに対して、我々与党のみならず、野党の、民進党の皆様の大きな賛成も得て、二十八年十月二十一日、この法務委員会で……(山井委員「時間が短いので、簡潔に答えてください。簡潔に」と呼ぶ)わかりました。この新しい技能実習法が成ったわけでございます。

 私としては、法務大臣として、新たなこの技能実習法について、しっかりと運用してまいりたいというふうに考えております。

○山井委員 私の質問は、劣悪な処遇の技能実習生と会って直接話を聞かれましたかという質問をしているんですよ。

○山下国務大臣 済みません。先生の思いのこもった質問にちょっとあれしてしまいましたが。

 もちろん、技能実習生と会って話したことはもとよりございます。その技能実習生の中には、やはり、まだ日本にいて続けたい、でも帰らざるを得ないというような声もございました。私も、そういった技能実習生には例えば地元を回る中で会って、そして生き生きと働く姿、これも目にしているところでございます。

山井氏はネットでは「デマノイ」と揶揄されるほど、自分の思い込みで発言しては間違いだったということを繰り返している人です。国会でも「奴隷」という言葉に酔って、この法務委員会だけでなく何度も使っています。 その「奴隷」を生じさせた張本人としての自分の過去など、どうでもいいのです。

何でもかんでも反対、過去は知らん。国民民主党のお仕事は簡単ですね。

でも、それでは支持率はあがりません。

追記)山井氏は、2019年6月国対委員長の座にあった国民民主党を離党しました。選挙の臭いを嗅ぎつけて支持率の低い泥船から逃げ出したようです。もともと希望の党の比例復活で議員を続けていられたのですが・・・。

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