民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇鳩山総理が何を考えているかわかりますか?小泉進二郎 vs 岡田克也

2010年5月28日、民主党政権は、日米2プラス2共同声明において、普天間基地の移転先を辺野古沖にするという、元々の案に回帰することを正式に発表しました。
その日、国会で野党・自民党小泉進次郎氏と外務大臣岡田克也氏の質疑応答がありました。経緯がわかるのと、ちょっと面白かったので紹介します。

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「鳩山総理が何を考えているかわかりますか?」

いきなり、この質問で幕をあけるのです。国会ですよ。
「鳩山総理みずからが遭遇したのは、未知ではなくて無知だ」
とまで、小泉氏の口から飛び出します。鳩山氏のルーピーぶりに相当キレています。
そして、鳩山総理、岡田外務大臣の言葉の変遷を一つ一つ指摘していきます。
いかに民主党政権が、口先だけでごまかそうとしてきたかがよくわかります。

また、岡田氏が、身内にあたる鳩山総理に、この場で敬語を使うことに違和感を持つのです。「鳩山総理の様々な御発言を見ると・・・」のように・・・・

そして、最後の方の岡田氏の発言は、何を言っているかよくわかりません。

こういう、いい加減な閣僚が日本の政権を担っていたのです。あらためて背筋が寒くなりました。

2010年5月28日 衆議院安全保障委員会
○小泉(進)委員 自由民主党小泉進次郎です。
 きょうは、普天間問題一本で三十分間質問をさせていただきますが、前回に引き続き、岡田外務大臣を中心に質問したいと思います。
 鳩山総理大臣とは岡田大臣はもう長いおつき合いだと思いますので、率直に、端的に質問をしますので、お答えいただきたいと思います。
 鳩山総理が何を考えているかわかりますか。
○岡田国務大臣 鳩山総理とは、私は自民党時代に同じグループに属しておりましたので、そういう意味で二十年、おおむね理解しているというふうに思っております
○小泉(進)委員 国民の皆さんは全然わからないんですよね。私も、鳩山総理が何を考えているのかがさっぱりわからないんです。
 それで、なぜわからないのかなと思ったら、鳩山総理という未知との遭遇だったんです、私たちは。鳩山総理は、就任会見でこういうふうに言いました、「多分、いろんな試行錯誤の中で失敗することもあろうかと思います。是非、国民の皆様にも御寛容を願いたいと思っております。何せまだ、ある意味での未知との遭遇で、経験のない世界に飛び込んでまいります。
 鳩山総理が未知との遭遇をしたのではなくて、私たちが鳩山総理という未知との遭遇をしたんですよ。そして、鳩山総理みずからが遭遇したのは、未知ではなくて無知だ、私はそういうふうに思わざるを得ないんです。
 鳩山総理は、今から一年四カ月ぐらい前ですか、平成二十一年一月の二十九日、本会議で当時の麻生総理にこういうふうに言いました、「直近の世論調査でも、内閣支持率は下げどまらず、一〇%台であります。 麻生内閣は既に国民の支持を失ったのです。」「もはや、麻生総裁のもとで選挙をやりたいという人は、自民党公明党の中にも、総理御自身以外はおられないのではないでしょうか。」私は、言葉をそのまま鳩山総理にかえたら、御自身に今はね返ってきていると思うんです。
 総理の発言がころころ変わること、私は、一緒にお仕事をされている各閣僚の皆さん、岡田大臣にきょうお伺いしたいのは、総理の発言がころころ変わっていることを認識されておられますか。
○岡田国務大臣 政治家の発言というのは、気をつけないと、部分だけを切り出されてしまうと非常に真意が伝わらないということはございます。そのことは私も実感をするわけで、したがって、結果的にどうなるかというと、記者会見などでも話す言葉は短くなる。小泉元総理のような言い方に私もだんだん近づいているのかなと最近思うことがあるわけですが、やはり丁寧に長く説明すると、そのうちの一部だけが抜き出されてしまいますので、簡潔に短く言った方がいい。鳩山総理は、非常に丁寧に言われることを心がけておられたというふうに思います。それがさまざまな誤解を招く。
 ただ、この普天間の件でいいますと、一貫して変わらないのは、鳩山総理の、沖縄の負担を何とかして軽くしたい、軽減したいという思いであります。そのことを理解した上で鳩山総理のさまざまな御発言を見ると、そこにそういった一本筋の通ったものがあるということが御理解いただけるのではないかと思っています。
○小泉(進)委員 鳩山総理が謙虚な方で、人柄もよく、そういう方だというのは多くの国民も理解をしていると思うんです。そして、沖縄の皆さんの負担を軽減したいというその思いもよくわかっているんです。しかし、思いと言葉のギャップなんです、問題があるのは。
 言葉というのは、その思いの発露が言葉であり、その言葉には思いが乗るんじゃないですか。しかし、鳩山総理の言葉からは、思いということは言うけれども、本当にその思いがわき出たものが言葉としてあらわれているかがわからないんですよ、私たち国民は。
鳩山総理は、三月の二十四日、こういうふうに言いました、
 三月いっぱいには政府案をまとめる、それは約束すると言ったんです
三月の二十九日、今度はこう言いました、その約束するから五日後ですよ、
 今月中じゃなきゃならないと法的に決まっているわけではない。
そして、その翌日、三月三十日、
 一日、二日、数日ずれることが何も大きな話ではない。
こういうふうにころころ変わっていくんですよ。そして、鳩山総理、これは二月の四日の参議院の決算委員会ですけれども、
 移設先がもとに戻ることは解決ではないと言った。
その言葉と現実として迎えた結果、この落差に、国民は鳩山総理の言葉を信じることができないんです。

 最低でも県外と言いました。しかし、最低が県外というのはうそだということがわかったじゃないですか。最低というのは最も低いボトムライン、しかし、それよりも下があった。自民党公明党がつくった現行案は、埋め立て案だから自然への冒涜だと言った。しかし、まとめようとしている案はその埋め立てだという案も伝わっております。その埋め立てにヘドロを使うかどうかはともかくとして、埋め立ては自然への冒涜だと言ったんです。その結果が今を迎えているんですよ。今、テレビを見ても新聞を見ても、鳩山総理の言葉を信じられると思っている方、多くはありません。
 私は、鳩山総理にもし質問をする機会があったら、率直に聞いてみたいことがあるんです。ですが、そういう機会がまだありませんので、かわりに、大臣がどう思うか聞いてみたいんです。
 鳩山総理御自身が、御自分の発言がころころ変わっていることを気づいていると思われますか。
○岡田国務大臣 いろいろな総理の御発言、その真意がどこにあるかということを私は一々確認しているわけではございません。それこそまさしく、自民党の中で機会を得て、そして予算委員会その他で総理と議論をされてはいかがかというふうに思います。
 ただ、政治家の言葉は重いわけでありますので、もちろん総理がその場その場で自分の意見を言っているわけではなくて、それは総理としてみずからの思いをしっかりと言葉に託して語っているというふうに思っております。
○小泉(進)委員 それが私は国民との認識のギャップだと思うんです。総理がその場その場で発言をしていないとはだれも思っていないんです。その場その場で発言を変え、場当たり的な対応、発言をしているというのが多くの国民の感覚だから、今、総理の発言がばかにされ、軽んじられているんです。
 きょう、この質問で一つ私が確かめたいと思ったのが、鳩山総理だけでなくて、閣僚の皆さんのお持ちになっている認識と、国民が感じている実感との乖離なんです。その認識が余りにも大きい。その中で、発言が今の現実の姿と整合性がとれていないのは総理だけではありません。
 岡田大臣、一月二十九日の外交演説で、岡田大臣はこう言いました、
「五月末までに政府として具体的な移設先を決定します。」
二月の二十七日、三重県四日市市での講演で、
五月末までの決着は内閣としての約束だ、必ず実現する、そう強調しました。
三月九日のこの安保委員会でも、
「五月末までに政府として具体的な移設先を決定します。」と言いました。
しかし、今、具体的な移設先を決める段階に至らなかった。五月末の今、決着をする段階で、具体的な移設先を政府として決めることはできなかった。

 大臣は、今私が紹介した今までの発言と、今迎えているこの現実、整合性があると認識していますか。
○岡田国務大臣 政府としての具体的な移設先を決定するということに関しては、もちろん沖縄県からの、受け入れといいますか、そういったものはないわけであります。ただ、政府として、キャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に設置する」ということは、これは日米共同発表の中に書かれていることであって、これを内閣としてどういう扱いをするかということはこれから決まるわけでありますが、政府の意思として、この「キャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域」ということは、これは政府として決めるということだ、私はそう思っております。
○小泉(進)委員 ありがとうございます。
 午前中の委員会でももうこの質問は出ましたが、岡田大臣、もう一度確認をさせてください。きょう、五時から鳩山総理が発表する内容、そして、もう既に委員会でお配りをいただいた日米の共同声明、これは五月末の決着を達成したとは言えない中身だ、それで間違いありませんね。
○岡田国務大臣 政府としてはこういう考え方でいく、しかし、沖縄県側から、それを受け入れる、そういうことにはなっておりませんので、それはこれからの作業である。そういう意味で、沖縄県側も含めた決着ということにはなっておりません。そのことについては、私は先日来、沖縄の皆さんに対して大変申しわけないことであるということを申し上げているわけでございます。

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