民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇コンクリートから人へ・事業仕分けの傷跡

スーパー堤防はスーパー無駄遣いということで・・・」

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勝ち誇ったような笑顔を見せるのは民主党緒方林太郎議員(福岡9区)です。動画を見てください。

(一例です。事業仕分け関連は、多くの動画がネットに上がっていますので是非一度ご覧ください。)
2018年7月梅雨前線による大雨で各地で大被害が起きました。こういう被害が起こるたびに話題となるのが民主党政権事業仕分けによる「スーパー堤防」計画の予算削減です。当時の日経新聞の記事です。

スーパー堤防事業を「廃止」判定 事業仕分け2日目 2010/10/28
 政府の行政刷新会議(議長・菅直人総理)は28日の事業仕分け第3弾で、社会資本整備事業特別会計を財源とするスーパー堤防事業について「廃止」と判定した。スーパー堤防は通常の堤防より幅の広いもので「200年に一度の水害に耐える堤防」を掲げ、1987年から事業を開始した。これまでに約7000億円を投じたが、整備できたのは計画の6%程度と達成の見通しは立っていなかった。

 仕分け人を務めた民主党緒方林太郎衆院議員は「スーパー無駄遣いだ」と批判した。

https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2801N_Y0A021C1000000/(日経)

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近年、毎年のように洪水の被害が日本各地を襲っています。
スーパー堤防は、長期的な視点での防災事業でのでこの事業仕分けの削減が直接関連していないかもしれません。しかし民主党政権が中止した熊本の川辺川ダム建設の流域では、2020年に大きな被害がでました。民主党政権には、長期視点で国土を守るという意志が希薄というよりゼロに等しいのでしょう。それよりも大切なことがあったに違いありません。それは「自民党政権時代の政策をひていして、その予算を削って埋蔵金をひねりだす。」ことです。それこそが国民のためになり、政権交代した成果になると民主党政権の誰もが信じていたと思います。蓮舫氏の「2位じゃだめなんでしょうか?」で削ったスーパーコンピュータの予算もそうです。すべてが、自分たちの存在をアピールする国民向けパフォーマンスで進めらたと言っても過言ではありません。日本の未来を長期視点で真剣に考えているとは到底思えないのです。
確かに各予算を精査していけば、無駄遣いが相当ある可能性はあります。しかし民主党政権のやり方は、官僚をテレビカメラの前に並べて「ムダ遣いの権化」の悪者、国民の「敵」として舞台設定をした上、その「敵」を民主党議員がカッコよくバッサリ成敗するという構図をつくりだしているのです。そう考えると「スーパー無駄使い」も「二番じゃダメなんですか」が悪を懲らしめるヒーローの決め台詞として効果的に機能していることがわかります。官僚の皆さんは、蓮舫氏らのするどい突っ込みにタジタジとなりペコペコする。はじめから仕組まれたご老公の印籠、それにより国民は溜飲をさげるのです「政権交代万歳」と。そこまで民主党政権は、計算済みなのです。
しかし官僚の皆さんからすると、ご自身の仕事そのものを国民の目の前で思いっきり否定されてしまったわけです。モチベーションは相当落ち込んだと察します。その意味では、民主党政権は官僚の皆さんを現実の「敵」に回してしまいました。この時は「やったぜ!」と意気揚々だったことと思いますが、官僚を敵に回す、これが後々ズキズキ効いていくことになります。

 スーパー堤防だけではありません。畜産経営を支援する「(社)中央畜産会」に対し予算を削減したため、2010年4月に発生した宮崎県での口蹄疫で打撃を受けた畜産農家に対する融資などをスムーズに行うことができませんでした。

「未来への備えはいらない」「マニフェストを実現するためには手段を選ばない」「とにかく財源を、カネを探し出す」これが事業仕分けの正体なのでした。

事業仕分けは、目先の手柄を優先する民主党のパフォーマンスであり、長期視点が全く欠如していたために、洪水被害、口蹄疫の例を取ってみても現在の日本に大きな傷跡を残していることがわかります。

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