民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇正義 vs. 悪=民主党政権 vs. 東京電力

福島第一原発事故の収束がここまで長引くことになった根源を、一番最初のこの事件に見つけることができると思います。

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図は、産経新聞からです。記事は朝日新聞です。

東電社長乗る自衛隊機、防衛相指示で引き返す 震災当日 2011年4月26

 東京電力清水正孝社長が東日本大震災が発生した3月11日の夜、関西方面の出張先から東京に戻るために搭乗した航空自衛隊の輸送機が、離陸後に引き返していたことがわかった。北沢俊美防衛相が離陸したことを知らずに被災者支援を優先するよう指示し、そのまま実行されたためだという。

 防衛省によると、11日夜、首相官邸の緊急参集チームから防衛省に対し、自衛隊機を使って清水社長を帰京させられないかという依頼があった。防衛省事態対処課が統合幕僚監部などに連絡。小牧基地(愛知県)から入間基地(埼玉県)を経由して東京まで送る計画を立てた。

 午後11時半ごろ、清水社長を乗せた航空自衛隊のC130は小牧基地を飛び立った。ほぼ同時刻に井上一徳事態対処課長が北沢氏に報告すると、北沢氏から「被災者救援を優先すべきだ」と指示された。この時点で北沢氏も井上課長も、輸送機がすでに離陸したことは知らなかったという。

 井上課長はその後、輸送機が離陸していることを知ったが、すぐに引き返すよう指示。午後11時46分にC130に命令が伝わり、翌0時13分に、小牧基地に戻った。

 北沢氏は26日の参院外交防衛委員会で「防衛省の輸送能力はすべて震災対応で物資や隊員の輸送をやるように、と指示した。行き違いがあった」と答弁した。

 東電広報部は「当日は交通網が混乱し、グループ会社のヘリも夜間で飛べなかった。八方手を尽くしたが帰ってくるのは翌日になった。詳細はコメントを控えたい」としている。

http://www.asahi.com/special/playback/TKY201104260141.html(朝日)

東電社長「原発!こりゃやばい!早く東京に帰らなきゃ、官邸何とかならない」

官邸    「はい!緊急で自衛隊機を用意します。小牧基地へ向かってください。」

東電社長「ありがとう。」

離陸後

北沢大臣「何勝手なことやっとるんや!自衛隊機に民間人のせるなど言語道断、引き返せ!」

枝野長官「最初が肝心や!甘やかしたらあかん、ガツンと一発、力を見せたるんや!」

本音は、たぶんこんな感じでしょう。枝野官房長官も「名古屋-東京間は車を飛ばしても走れる状況だった。なぜ、自衛隊に頼んだのか」と北沢氏と同様の見解でした。

もうすでに離陸して東京に向かっているのだから、そのまま着陸させてから文句を言ったら良いのに、引き返させるところが民主党政権の愚かなところです。それが権力だと思い込んでいるのです。それが彼らの政治主導なのです。

結局、東京電力の社長は、ヘリコプターをチャーターして次の日の午前に東京入りします。大きな時間のロスとなりました。

そして、ここに諸悪の根源を見ることができると思います。

枝野官房長官と北沢防衛大臣は、東京電力をともに原発に立ち向かう協力関係でなく、正義の民主党政権が、諸悪の根源東京電力を懲らしめながら原発処理を見事に解決する勧善懲悪の関係に置いたのです。民主党政権菅総理が東電を威圧して原発事故というサル山のボス猿となったのです。彼らは、「マスコミ受け」しやすい関係性をつくって、政権の正統性をアピールしようと目論んだのです。支持率が危機的状況だったので、一発逆転、日本を救う正義の味方を大々的に演出したかったに違いありません。また、反射的にこういう悪知恵が働くことも民主党政権の本能ともいうべき特技です。

特に正義の味方のボス菅総理は、常に最上位からの目線で東京電力と対峙し、怒鳴り散らして力を見せつけるわけです。これではうまく物事が回るわけありません。正義の味方としても逆効果です。これに気がついていないところが、かわいそうでもありますが・・・。

マスコミもこれに乗りました。全体的に報道は「東京電力悪し」の論調が多かったように感じます。朝日新聞の吉田調書の誤報も、潜在的に「東京電力悪し」、この意識があったからだと思うのです。

だからといって東京電力という企業に悪い点がないとは言いません。大企業ならではの傲慢な態度や、融通のきかない組織など、欠陥を随所に見てとることができます。

ただ、「未曾有の災害ですからお互い協力して何とかこの状況を収束させましょう。責任の所在はその後はっきりさせましょう。」と政府と東京電力協力体制を持って取り組めば、もう少し事態はうまく回ったのではと感じるのです。

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