民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

■政府専用機は俺のもの、エジプト邦人救出の茶番

「勝手に(エジプトに)行った奴をなぜ助けるのか」
2011年1月、ジャスミン革命にはじまった民主化運動の波がエジプトに押し寄せて反政府デモが激化する中、在エジプト邦人の救出を目的に外務省が政府専用機を使用しようとしたところ、菅総理が発した言葉です。

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週刊朝日が報じました。

エジプト騒乱で菅首相がキレた 「邦人救出よりも自分の外遊」2011.03.04号
エジプトの独裁政権が国民の力で打倒されるなか、日本では菅直人首相の国民軽視ともいえる言動が--。外務省関係者が明かす。
「エジプトでデモが激化し、治安が悪化して邦人旅行者らが帰国できなくなる事態が生じた際、外務省は政府専用機邦人救出に使おうとしたのですが、それを聞いた菅首相は激怒し、
 『(専用機は)私がダボス会議に行くのに使う』
 『勝手に(エジプトに)行った奴をなぜ助けるのか』
などと言ったというのです。前原誠司外相が翻意を促しても、聞き入れなかったそうです」
菅氏がスイスで開かれたダボス会議に出席したのは、まさに治安悪化の最中のこと。1月28日夕に出発し、30日午後に帰国した。
外務省は29日、緊急対策本部を設置したが、その時点ですでに約500人の邦人がカイロ国際空港で足止めされており、翌30日にはさらに増えた。不安を訴える邦人を前に日本大使館員は、「政府の救援機が来る見通しは立っていません」と言うばかりだったという。その間、菅氏は邦人保護にも利用できる政府専用機で悠々と帰国の途にあった。
これは官邸周辺でも波紋を呼んだという。
「国民を切り捨てるなんて首相として許しがたい、他国では救出機を送っている、いったい何のための飛行機で費用はどこから出ているんだなど、非難の声が噴出しました」(外務省関係者)
情報は野党にも及んだ。外交・防衛に精通する自民党石破茂元防衛相は、
「政府内で、専用機を出す出さないでいろいろあったと聞いている。菅さんは定期便でもよかったろう」
と語る。また、自衛隊OBで自民党佐藤正久参院議員はこう話す。
「なぜ政府専用機を利用しなかったのか。専用機は2機あり、不測の事態に備えて1機は空のまま後をついて飛びます。だから、ダボスの帰りにエジプトに立ち寄って邦人を保護することはできた。また、政府専用機と同種の輸送機が2機あるので、これを使う方法もあったのに、誰も助言しなかったのでしょうか」
さて、これらの声に菅氏はどう答えるのか。質問書を送ると、外務省の要請に激怒したことは「事実無根」と否定。「政府としては最も迅速」に31日以降、チャーター機を出したため、「非難は全く当たらない」と切って捨てた。大使館員が邦人を前に困惑していた事実は広く報じられているのだが……。(時任兼作)

リンク先不明(週刊朝日

まぁ菅総理ならあり得る話だなと、誰もが頷いたと思います。ご本人は否定されたそうです。その否定も併せて「菅総理らしい」と思います。J-CASTニュースです。

邦人救出に専用機使わせず」 週刊誌報道を菅首相側は全否定  2011/2/25
・・・(略)
「事実無根」「もっとも適切な手段を活用」
「日本からエジプトに専用機を飛ばそうとすると、いくつかの国を通りますので、領空通過許可を受けなければなりません。また、エジプトからは着陸許可も必要です。それには時間がかかりますし、日本大使館も交渉するには多忙すぎました。スイスからでも同様で、数日は時間がかかる状況でした。民間では、エジプト・イタリア間で許可をもらいやすいチャーター機があり、それの方が手っ取り早く、より近くで飛ばせるので安全だと判断したわけです」
約500人が足止めになった2011年1月29、30日にチャーター機を飛ばさなかった理由については、外務省海外邦人安全課ではこう言う。
「エジプトで28日に大暴動があって、在留邦人や旅行者の方も次々に航空機で脱出し始めました。そして、次第に運航が不安定になり、30日にチャーター機を飛ばそうとしましたが、運航・着陸許可を得るため、31日にならないと飛ばせませんでした。国の予算を使うので、どのくらいの方が乗るか見極める必要もありました」
もっとも、同課以外で、菅首相とやり取りがあった可能性はある。また、政治主導で、菅首相政府専用機などを早く使えるよう働きかけたとしてもおかしくはない。
実際は、どうだったのか。菅直人事務所に取材すると、救出使用を拒否したやり取りや「勝手に行った」発言は、週刊朝日への回答同様に、「事実無根である」と全面的に否定した。専用機使用などの政治主導ができなかったのかについては、こう文書でコメントしている。
菅総理の、一刻も早い出国を、との指示に基づき、政府としては、最も迅速かつ確実な出国手段として政府チャーター機派遣を正式に決定。31日から政府チャーター機で約460名の邦人旅行者を順次ローマに輸送した。政府としては、もっとも適切な手段を活用したものである」

https://www.j-cast.com/2011/02/25089076.html?p=allJ-CAST

現場におられた方はさぞかし不安だったでしょうね。政権が無能だと、うかうかと海外旅行にもいけないことがわかります。写真は1月30日のカイロ国際空港。

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「みんな自由席」 足止めの邦人旅行客、手書きチケットで脱出 2011.2.1
「チケットは手書きで座席指定もありません。みんな自由席」。エジプトのムバラク政権を揺さぶり続ける大規模デモの混乱で、カイロ国際空港に足止めになっていた日本人団体旅行客。政府チャーター機の離陸の直前、約30人のツアーを引率した女性添乗員が声を弾ませた。
「機体はイスタンブールからカイロに向かっています」。1月31日、カイロから脱出するチャーター機の第1便の出発は大幅に遅延。在エジプト日本大使館の職員の現状説明に「(カイロに)もう着いていると言っていたのに、話が違う」と男性添乗員がいらだちをあらわにした。
各国の団体客らが次々と空港の建物内に姿を消す中、建物前は搭乗を待つ日本人であふれた。搭乗手続きが始まったチェックインカウンターで「なぜ直行便じゃないんだ」と声を荒らげる人も。(共同)

リンク先不明(産経)

結局はチャーター機の手配となりましたが、その「利用料3万4千円」で賛否両論がありました。個人的には、有償で当然と言う感じです。J-CASTニュースです。

ジプト邦人救出チャーター機 「利用料」徴収に賛否両論 2011/2/ 2
チャーター機にかかった費用につきましては、乗られた方々から先ほど申し上げた金額(3万4000円)を徴収させていただいて、最終的に国庫に返納する」――。前原外相のこの発言に対して、ネットでは賛否両論の声が飛び交っている。
「当たり前でしょ。なんで数百人のために税金を使わないといけないの?」
「自己責任なんだから負担は当然でしょ。しかも、そんな法外な金額じゃないじゃん」
「気前よく外国にばらまく癖に国民からはとるのかよ。こんなの緊急避難なんだから無償でさっさとやるべきだろ」
といった具合だ。
外務省領事局邦人安全課によると、チャーター機の費用は「基本的に徴収が原則で、今回が初めてというわけではありません」と話す。
政府がチャーター機を送ったのは、記憶の新しいところで2004年のイラク人質事件がある。このときには3人が利用したが、外務省は「3人にはきちんと請求しています」と話している。ただ、請求金額としては数万円程度だったという。
また、その2年前に起こったインド・パキスタンでの核をめぐる緊張で、インドに取り残された邦人50人を、チャーター機を飛ばして成田まで運んだが、このときも「利用料」を徴収した。
今回はチャーター便と定期便の両方を使って全員を出国させる計画だったことから、3機のチャーター機を用意した。外務省は、「現地で航空券の手配や変更するなど、自分で費用負担をして出国している人がいるわけですから、徴収しないことがかえって不公平になります」と説明する。

https://www.j-cast.com/2011/02/02087150.html?p=allJ-CAST

今となっては、菅総理の激怒の真相は分かりませんが、菅総理の日頃の行いを見ると「さもありなん」って方が大多数なのではないかと思います。
国民の命より、自分の権力。
そして、この総理のそのまま東日本大震災を迎えてしまうのです。

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