2010年11月に横浜で開催されたAPEC JAPAN首脳会議において、菅総理は「平成の開国」という言葉を使ってTPPへの前向きな姿勢を国内外にアピールしていきます。
前回のAPECシンガポール首脳会議では、鳩山氏が「東アジア共同体構想」を披露し、日本国の夢見る総理を全世界にアピールしてしまいました。
菅総理は、現実路線としてTPPへの協議開始を表明します。民主党内でも反対派が数多く存在する中、ホスト国としての体裁、オバマ氏との関係修復を優先して表明し、党内に向けて既成事実をつくってしまうつもりだったのかもしれません。ロイターの記事です。
TPP「協議開始」を表明、「平成の開国」めざす=菅首相
菅直人首相は13日午前、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に先立って当地で開催されているAPEC最高経営責任者(CEO)サミットであいさつし、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加に向けて「関係国との協議を開始する」と表明した。
アジア太平洋地域を中心に「高いレベルでの経済連携」を進めるため、「平成の開国」を実現すると強調した。
菅首相は、今回のAPECには2つの大きなテーマがあるとし、1つは貿易投資の自由化と円滑化だと指摘。「この分野をさらに掘り下げ、人・モノ・カネが行き交うFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)の実現にさらに踏み込んでいく」と語った。また、世界・地域経済が直面している新たな課題に対応し、持続可能な成長達成に向けて「APECのメンバーが認識を共有することが重要」と述べ、「APECで初めて成長戦略の策定をめざす」と強調。共通理解が得られるよう「議長として最善を尽くす」と豊富を語った。
その上で、日本の対応として「発展著しいアジア太平洋地域とともに成長の道を歩むことを抜きには考えられない」とし、先に閣議決定した「包括的経済連携に関する基本方針」に沿って「高いレベルの経済連携をめざす」と言明。焦点となっているTPPへの交渉参加に向けて「国内の環境整備を早急に進めるとともに、関係国との協議を開始する」と表明し、「自由貿易を進めるとともに、農業改革を進める」と語った。農業については「このままの状態では将来の展望が開けない。質の高い食品を海外に輸出することができる競争力のある農業をめざして改革を進めていく」との考えを示した。
月内にも、日本のビジネス環境を世界最高レベルに引き上げることを目的とした「投資促進プログラム」をとりまとめ、日本への投資促進や法人税の引き下げ、制度の見直しなどに積極的に取り組む考えも表明。こうした、さまざまな改革を「加速させていくことが私の役目」とし、「平成の開国」を実現すると強調した。
https://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-18158620101113(ロイター)
菅総理は「平成の開国」という言葉でカッコつけたかっただけだと確信しています。ルーピー鳩山の「東アジア共同体」と同レベルの口だけです。きっぱり。