この後に及んで菅総理は、朝鮮学校の無償化検討の指示をするのです。それも退陣を発表してからです。
よっぽど成立させたい何かがあるのでしょうね。未練たらたらです。読売新聞からです。
菅首相、朝鮮学校無償化の審査再開を指示 2011年8月29日
政府は29日、北朝鮮による韓国砲撃を受け、審査手続きを停止している朝鮮学校への高校授業料の無償化適用について、審査を再開した。菅首相が同日午前、首相官邸で高木文部科学相に指示した。首相は「昨年11月の砲撃以前の状況に戻ったと判断した」と述べたという。朝鮮学校の無償化を巡っては、文科省が昨年11月、朝鮮学校を含めた外国人学校などについて、適用の可否を審査するための基準を発表したが、審査開始直前の同23日に韓国砲撃が発生し、菅首相の指示で朝鮮学校に関しては審査手続きを停止していた。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110829-OYT1T00610.htm(読売 リンク切れ)
政権を引き継いだ野田総理は、就任後の記者会見で産経新聞の阿比留記者の質問にこう答えています。
今の朝鮮学校の問題でありますけれども、これは8月29日に菅総理から文科大臣に指示をされたということと承知をしています。その背景としては、昨年の11月に砲撃事件がございました。その後そういう軍事的な動きがなかったということと、それから7月の米朝の対話、南北の対話等のそういう機運を含めて、少し環境が砲撃の前に戻りつつあるんではないかという、そういう判断があったのではないかと思います。推察を致します。しかし、これからの手続きは、これ文科大臣が行うんですね。その審査を。私は厳正に審査をしていただきたいというふうに思っています。
https://www.kantei.go.jp/jp/noda/statement/2011/0902kaiken.html(官邸)
2012年10月2日に文部大臣の田中真紀子氏(衆・新潟5区)が「そろそろ政治的な判断をこの内閣がする時期に来ている」、「反対と賛成の両意見をよく聞いて考えたい。私一人でフライングはできない」と発言していますが、解散総選挙が決まった11月16日には、「実質的な議論が国会でもできておらず、白紙状態だ。総選挙の期間中にいろいろな意見も出るだろう。」と白紙状態となりました。田中真紀子氏がまた最後っ屁で暴走するのではと、ちょっと心配していました。よかった。よかった。
民主党政権下で朝鮮学校無償化は実現に至りませんでしたが、この問題も現在まで引きずっています。ここで注目を浴びたことで、大阪市長であった橋下氏がメスを入れたように、地方自治体からの補助金に対して見直し機運が出てきたことは喜ばしい次第ですが、未だにあちこちで無償化を求めるデモが起きているのも事実です。