民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇仙石官房長官フル稼働。那覇地検に全てをおしつけるの巻

この事件で最も大きな問題は、当初は日本の国内法に基づき粛々と対応するとしていたのに、いとも簡単に那覇地方検察庁が釈放の判断をしたことです。

もう一つの問題は、逮捕当日の9月8日には、検察側からビデオが官邸に提出されていたのですが、官邸側が「テープ自体が証拠にならないとの致命的なミスがあり、公判にたえられず、有罪にもならないと判断した。」ということで事実上隠蔽されたことです。

ここに官房長官仙谷由人氏の強い関与が伺えます。影の総理の本領発揮です。

釈放の経緯をしんぶん赤旗で見てみます。

尖閣沖衝突 中国人船長を釈放 那覇地検 「今後の日中関係を考慮」2010年9月25

・・・(略)

 那覇地検鈴木亨次席検事は24日の記者会見で、釈放の理由について、(1)衝突した巡視船の被害が深刻でない(2)事件に計画性が認められない(3)被疑者は日本での前科等がない―と説明。加えて「わが国の国民への影響、今後の日中関係を考慮すると、これ以上容疑者の身柄の拘束を継続して捜査を続けることは相当でないと判断した」と述べました。検察が政治的理由をあげたのは極めて異例です。

 仙谷由人官房長官は同日、「検察が総合的な判断の下に考えることもあり得ると思う」との考えを示しました。

 船長は手続きが済み次第釈放され、本国へ送還されます。那覇地検は一方、「故意に衝突させたことは明白」として、同船長の処分について後日決定します。

・・・(略)

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-09-25/2010092501_01_1.html赤旗

どう見ても、那覇地検が「今後の日中関係を考慮する」というのは異常です。官邸から強い圧力があったと見るのが自然ですが、仙谷氏は「検察が総合的な判断の下に考えることもあり得ると思う」と自らの関与を否定するような発言で逃げ、全てを那覇地検独自の判断と人のせいに押しつけてしまいました。

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この件で当時東京都の石原慎太郎都知事はこう語っています。フライデーからです。

緊急インタビュー石原慎太郎東京都知事]「尖閣を国が買うなら、倍額で売ってやる」

・・・(略)「尖閣諸島で中国の漁船が海上保安庁の船に体当たりして、船長が捕まったでしょ('10年9月)。あの時、中国人の船長を民主党政権はあっさり釈放してしまった。それに怒っている保安庁石垣島の関係者たちに話を聞いたら、ひどい話なんだ。シナの要人がすぐに船長を引き取りに来るんだが、特別機で夜中の2時に石垣島の空港に来て、無理に飛行場を開けさせてね。払うべき空港使用料もびた一文払っていない。当時の仙谷(由人)官房長官那覇地検の判断で釈放した』なんて発言したが、一検事の判断で空港を開けられるかね?外務省、つまり民主党政府のさしがねなんですよ」・・・(略)「

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/32519(フライデー)

 この記事でいろいろなことがわかります。保安庁石垣島の人はやっぱり怒っていたのです。空港を夜中の2時にあけるためには、管制官やいろいろな職員を強制的に呼び出す必要があります。それを民主党政府はやった。どこまで媚中なのでしょう?

そして、この釈放の背景には仙谷氏の「APECが吹っ飛んでしまう」思いと「(中国の)属国化は今に始まったことではない」認識があったことを丸山参議院が暴露しています。毎日新聞の記事です。

丸山参院議員:「仙谷氏、APEC吹っ飛ぶと話す」と暴露 2010.10.19

 自民党丸山和也参院議員は18日の参院決算委員会で、沖縄県尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で中国人船長が処分保留で釈放された直後に仙谷由人官房長官と電話で意見交換したことを明らかにした。丸山氏が「船長は訴追され判決を受けてから送還なりすべきだった」と意見したのに対し、仙谷氏は「そんなことをしたら(11月に横浜市で開かれる)APECアジア太平洋経済協力会議)が吹っ飛んでしまう」と述べたという。

 仙谷氏の発言は、検察の処分への政治介入とも受け止められかねない内容。仙谷氏は電話で話した事実を認めたが、「そのような会話をした記憶はまったくない」と否定した。また、丸山氏が「釈放は国家(にとって)の大きな損失。日本は中国の属国になっていくのでは」と疑問を呈し、仙谷氏が「属国化は今に始まったことではない」と答えたという。

 仙谷氏はこの後の記者会見で「(仮に)友人関係でしゃべったとしたら、国会の場で援用して質問するのは甚だ不本意だ」と不快感を示した。丸山氏は毎日新聞「(否定は)仙谷氏特有のおとぼけだ」と語った。【野原大輔、岡崎大輔】

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101019k0000m010071000c.html(毎日・リンク切れ)

 後年になって、当時のことがいろいろと報道されています。

後年になって、当時のことがいろいろと記事になっています。当時内閣官房参与だった松本氏がインタビューで、釈放に対する官邸の関与と菅総理の判断があったと語っています。事件から1年後の産経新聞です。

尖閣、船長釈放 「菅・仙谷氏が政治判断」 松本前参与が証言 2011年9月26日

 菅直人政権で内閣官房参与を務めた松本健一氏は産経新聞社のインタビューに対し、昨年9月に起きた尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で逮捕された中国人船長を処分保留のまま釈放したのは、当時の菅首相仙谷由人官房長官の政治判断によるものだったと明らかにした。

 「政治判断」を否定した菅氏らの説明と大きく食い違う証言といえる。

 松本氏は参与就任前だったが、仙谷氏から事件への対応について相談を受け、菅氏とのやりとりを知る立場にあった。これまでにも当時の閣僚や政府高官が「釈放は菅氏の指示で行われた」と証言していたが、実名で明言したのは初めて。

 松本氏によると昨年9月8日に船長が公務執行妨害容疑で逮捕された後、検察側が証拠となる漁船衝突時のビデオテープを首相官邸に届けた。それを見た官邸側が「テープ自体が証拠にならないとの致命的なミスがあり、公判にたえられず、有罪にもならないと判断した」という。

 政府内では「断固として裁くべきだ」との主張もあり、船長の勾留期限が9月19日に10日間延長された後も調整が続いた。松本氏は「菅首相が(ニューヨークでの)国連総会の最中に仙谷氏に電話をかけて、釈放するかしないかでやりあっていた」とした上で、「最終的には菅首相が(釈放を)判断した」と説明した。

 那覇地検は9月24日、船長を処分保留のまま釈放することを決定。中国人船長は翌25日に帰国した。地検は釈放について24日の記者会見で「わが国国民への影響や今後の日中関係を考慮すると、これ以上身柄を拘束して捜査を続けることは相当ではない」と述べた。

 決定に対し、仙谷氏は記者会見で「地検独自の判断だ。それを了とする」と述べ、政治判断ではないと強調した。菅氏も25日のニューヨーク市内での会見で「検察当局が事件の性質などを総合的に考慮し、国内法に基づいて粛々と判断した結果だ」と語った。

 当時の検察幹部らは釈放について「検察の判断だった」と主張している。

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20110926075.html(産経・リンク切れ)

松本氏はビデオについても言及しています。官邸が検察側が証拠として届けたビデオに対し一方的に「致命的なミス・・・有罪にもならない」と判断して隠蔽したのです。これにより、ビデオは船長釈放前には表に出ることはなく、中国様の意のままになりました。

当時官邸がすぐにビデオを公開していたら、どう考えても船長の釈放には至らなかったでしょう。もしかしたら、株式会社フジタの4名の拘束もなかったかもしれません。その意味で官邸によるビデオの隠蔽の罪は重いです。

(2019年の韓国海軍によるレーダー照射事件ですぐに証拠のビデオを公開したことでの韓国政府のアタフタ対応と対照的です。)

また、2013年には、仙谷氏本人が検察のトップの法務事務次官に対して、政治的判断での要望、すなわち船長釈放を検察側に求めたことを認めています。産経新聞からです。

中国漁船衝突事件の船長釈放、仙谷元官房長官「法務次官に要望」認める 2013.9.24

 尖閣諸島沖縄県石垣市)沖で平成22年9月に起きた中国漁船衝突事件をめぐり、仙谷由人官房長官(当時)が、菅直人首相(同)の意向も踏まえ、公務執行妨害で逮捕された中国人船長を釈放するよう法務・検察当局に水面下で政治的な働きかけを行っていたことが23日、分かった。仙谷氏が同日、産経新聞の取材に応じ、認めた。

 仙谷氏は、衝突事件と同時期に大阪地検特捜部による証拠改竄(かいざん)事件が発覚したことで大野恒太郎法務事務次官と面会することも多くなったことから、「次官とはいろいろ話をした。私の政治的な判断での要望については当然、話をしたと思う」と述べた。

 事件当時、菅政権は横浜市でのアジア太平洋経済協力会議APEC)首脳会議を22年11月に控えていた。中国側が参加を見合わせれば日本のメンツがつぶれる可能性があると焦った菅氏から解決を急ぐよう指示があったことも認めた。

 一方、政権内では岡田克也外相や前原誠司国土交通相(いずれも当時)が「これはけじめをつけよう」と法的手続きに入るべきだと主張。仙谷氏は「政治的な配慮をする必要があるかもしれないと思い、問題提起した」という。

仙谷氏は、船長釈放決定に先立ち法務・検察当局からの要請に応じ、外務省の課長を参考人として那覇地検に派遣し、外務省の立場を説明するよう自ら指示を出していたことも認めた。

 那覇地検は「国民への影響や今後の日中関係も考慮した」として船長を釈放したが、菅、仙谷両氏は当時「検察独自の判断だった」と強調していた。

 中国漁船衝突事件 平成22年9月7日、尖閣諸島沖縄県石垣市)沖の領海内で違法操業していた中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突。船長は翌日、公務執行妨害容疑で逮捕されたが、那覇地検は同月25日に処分保留のまま釈放、23年1月に起訴猶予処分とした。那覇検察審査会の強制起訴議決を受けて検察官役の指定弁護士が24年3月に船長を強制起訴、那覇地裁は訴状を送達できなかったとして同年5月、公訴棄却を決定した。

https://www.sankei.com/politics/news/130924/plt1309240018-n1.html(産経)

那覇地検の判断と言っていたのは嘘だったのです。仙谷官房長官が検察トップに対して圧力をかけていたことを認めているのです。

国民を平気で欺く。場合によっては「欺くことが国益にあたる」ことがあるかもしれません。しかしこの場合、中国への阿り以外のないものでもなく、国益とは程遠い嘘としか言いようがありません。国民よりも中国政府を優先する。それが民主党政権だったのです。

また次の記事では、船長釈放は検察の「忖度」だったと吠える枝野氏が情けなく映ります。産経新聞の記事です。

尖閣沖の中国漁船衝突事件をめぐる7年前の忖度 2017.10.27 14:10

 「官邸の意向で釈放したとすれば検事総長はクビだ。検察が勝手に忖度(そんたく)した可能性は否定しない」。民主党(現民進党)政権時代の平成22年10月、幹事長代理を務めていた枝野幸男氏が講演で語った言葉だ。

 忖度-。この言葉を聞くと、検察担当として取材した7年前の忌々しい事件を思い出す。枝野氏の発言から1カ月前。沖縄県石垣市尖閣諸島沖領海で、立ち入り検査のため停船を命じた海上保安庁の巡視船に中国漁船が船体をぶつけた事件のことである。

 海保は中国人船長を公務執行妨害容疑で逮捕。検察は起訴する方向であった。しかし、勾留期限まで5日を残し、那覇地検の次席検事は突然、船長を処分保留で釈放すると発表した。

 次席検事いわく「わが国国民への影響や今後の日中関係も考慮した」という。その直前、準大手ゼネコンの邦人社員4人がスパイ容疑で身柄を拘束されており、いわば“人質”の人命と衝突事件をてんびんにかけた苦渋の選択だったと、ある検察幹部は釈明した。

 法と証拠に基づき粛々と処分をしてきた検察組織が、端的に言えば「政治的判断」をした。複数の関係者の証言は、検察当局の官邸への忖度を示していた。当時の仙谷由人官房長官は「地検の判断なので、それを了としたい」と語った。枝野氏の講演の発言を補えば「官邸側が釈放したいと考えている」と検察が勝手に忖度したということか。

とはいえ、時の政権(菅直人内閣)が、超法規的な中国人船長の釈放判断とその責任を那覇地検に押し付けたように思えた。普段は冷静な検察幹部も「政治判断で船長を釈放させるなら、法相に(検事総長への)指揮権を発動させたほうがよかった」と感情をあらわにしたほどだ。日本の刑事司法は官邸への忖度によって中国に屈したのだ。

 不起訴(起訴猶予)という不自然な処分に国民も当然、反発した。那覇検察審査会は「市民の正義感情を反映させるため」と、船長を強制起訴すべきだと議決。検察官役の指定弁護士が24年3月に船長を強制起訴したが、刑事訴訟法で規定された2カ月以内に船長に起訴状が送達されず那覇地裁は公訴棄却を決めた。

 あの時、政権を担っていた政党、政治家の皆さんは、彰々(しょうしょう)たる7年前の忖度をどう考えているのか。ゆめゆめ忘れたわけではあるまい。納得のいく説明をしてほしいものである。(大竹直樹)

https://www.sankei.com/affairs/news/171027/afr1710270029-n1.html(産経)

 結果的には検察の忖度ではなく、官邸からの圧力だったのですが・・・。クビになるのは官房長官の方ではないでしょうか?このように何でも人のせいにするのは民主党議員の得意技です。

そして、これが民主党政権の政治主導のカタチだったのかもしれません。

 

2018年10月16日仙谷由人氏が死去されました。その際の菅直人氏の言葉です。

中国漁船衝突事件の対応をめぐり「軍事的衝突に発展しかねない場面もあった。最悪の事態は避けることができたのは仙谷氏の力だった」との認識を示した。

https://www.sankei.com/politics/news/181016/plt1810160034-n1.html(産経)

 いろいろな意味で、合掌。

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