民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇国民に対する情報の隠蔽

悪夢の民主党政権、今振り返ってみて、その最大の欠陥は何だったのでしょうか?

いろいろありすぎて選定に困りましたが「国民に対する情報の隠蔽」だったのではないかとの結論にたどり着きました。

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赤松口蹄疫での初動、尖閣諸島でのビデオ、東日本大震災でのメルトダウンSPEEDIの隠蔽、議事録がない、朝鮮学校無償化の密室議論、自分に都合の悪いことを国民に知らせないことが政治主導という名のもとに行われた、それが一番の国民に対する背信であったということです。

こんな大事なことが隠蔽されたということは、もっと小さなことでの隠蔽は日常茶飯事ではなかったのでしょうか?キャバクラファイブでもキャミソール荒井でも「バレちゃった?てへっ」で誰も責任を取っていません。マスコミも報道しない自由で民主党政権に忖度、擁護するので、余計に国民に悪事が伝わりません。

国民への情報隠蔽、議事録残さない、密室での審議、いずれも民主主義を完全に否定する独裁でしかありません。菅直人氏はかつて「民主主義とは交代可能な独裁」と発言していますが、その通りのふるまいを民主党政権は見せました。権力に胡坐をかき「これくらいなら国民にわからないだろう。許されるだろう。やっちゃえ!」と高をくくった政権運営です。民主党政権はそれを「政治主導」という名のもとで行っていたのです。マスコミが民主党政権を擁護していて、民主党政権に不利なことをあまり報道しないことへの甘えもあったでしょう。しかし、その大きな源泉は、内心国民を馬鹿にしていたことにあることに違いありません。3年3か月の間、民主党というサヨクによる「政治主導」という名の国民を馬鹿にした民主主義の冒涜が行われたのです。

情報。それはネット社会になり、現代社会の中で、最も重要なファクターの一つになりました。以前、国民が触れる情報は、テレビと新聞しかなかったと言っても過言でないでしょう。それを民主党政権は、それまで通りの感覚で軽く扱い、思い通りに隠蔽しようとして失敗しています。森友問題における財務省の改ざんも同じ構図です。(そもそも民主党政権の残党に財務省の改ざん問題を追及する権利などありません。)

情報社会は激しい勢いで進化しているのです。それに対して「昔のやり方」しか知らない、できない民主党政権が、自らの情報隠蔽を隠し通しきれなかったのです。それは民主党政権の誤算であり、ネットのチカラの台頭でもありました。

自らの権力に溺れ、国民を内心で馬鹿にして、情報のマネージメントを軽視した民主党政権。国民の心が離れたのは、これが一番の原因だと思います。

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◇獣医師会から献金をもらった二人②玉木雄一郎氏

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加計学園問題で2012年12月に獣医師会から100万円の献金を受けたもう一人、国民民主党代表の玉木雄一郎氏ですが、当時「民主党獣医師問題議員連盟」の事務局長を務めています。玉木氏は、父と弟が獣医師であり、父は香川県獣医師会の副会長を一時務めていました。玉木氏自身のブログからです。 

民主党獣医師問題議員連盟が開催されました。 2011年02月28日

本日、 民主党獣医師問題議員連盟の総会が開催されました。

私は、父と弟が獣医ということもあり、議員連盟の事務局長を務めさせていただいております。
また、農林水産委員として、昨年来、口蹄疫鳥インフルエンザ問題に対応してきたこともあり、獣医さんたちを取り巻く環境の変化や、高まる重要性を実感してきた一人でもあります。
総会には日本獣医師会の山根会長にお越しいただき、政府・与党に対する要望を聞かせていただきました。
産業動物獣医の待遇の改善、獣医師教育の拡充、獣医看護師の資格制度の整備、動物福祉の推進など、数多くの要望をいただきましたが、いずれも重要な問題で、城島議連会長をはじめ同僚議員の皆様とともに、問題解決につなげていきたいと思います。

 https://ameblo.jp/tamakiyuichiro/entry-10816098016.html(玉木氏)

 玉木氏も加計学園問題を国会において激しい口調で総理を攻撃する一人であります。そしてついには獣医学部新設に関して「白紙に戻せ」と国会で総理に対し発言します。もちろん安倍総理は、法的に適切な手続きで行われた認可であり白紙に戻すわけがありません。国会議事録からです。

 2017年07月24日 衆議院予算委員会

○玉木委員 これはびっくりしましたよ。
 加計学園に事前にこんなに詳細に伝達して、決める前ですよ、諮問会議決定を。こんな加計ありきの文書の存在がきょう明らかになりましたね。これはもう紛れもない加計ありきの文書だと思います。
 総理、最後に伺いますが、きょうずっと聞いていると、秘書官も、そして補佐官も、記憶にないと言うけれども、関与を明確に否定していないんですね。総理自身の補佐官、秘書官が関与したということは、これは総理、やはり総理自身が働きかけて一定の結果に導いたと言わざるを得ないんじゃないですか。総理は、働きかけて決めているなら責任をとるとおっしゃいました。これは、総理、責任をとられるべきではないですか。
 それとあわせて、今回、加計学園のこの獣医学部、一旦白紙に戻しませんか。このままやったとしても、非常に悪い印象がついたまま。ですから、総理、決断してください。白紙に戻してもう一度手続をやり直す、これが信頼を回復する一番の方法だと思いますが、いかがですか、総理。

○浜田委員長 その前に松野文科大臣、その後に安倍内閣総理大臣。

○松野国務大臣 委員長から指名をいただきましたので答弁をさせていただきますけれども、繰り返し答弁させていただいていますとおり、国家戦略特区においても、大学設置の事前審査相談は受け付けております。
 しかし、その中において、当然、前提であることが国家戦略特区がクリアできることでございますから、その国家戦略特区のクリアをするということは、先ほど来議題になっております四条件についての文科省としての考え方をお伝えし、かつ、大学の設置に向けて事前に相談を受けたことに関してアドバイスをしているということで、適切なものであると考えております。

安倍内閣総理大臣 ただいま松野大臣から答弁をさせていただいたように、文科省としても法令にのっとって適切に対応している、このように思います。
 そして、私が働きかけたかどうか、あるいは指示をしたかどうかについては、きょう参考人として出席をした前川参考人も含めて、また加戸知事もそうでありますし、政府の参考人も全て、私からの指示はなかった、このように述べているものと承知をしておりますし、私は実際に指示をしていないわけでございます。
 このプロセスにおいては、国家戦略特区、この全体のプロセスと同じように、民間委員の入った諮問会議、そして同時にまた専門家を交えたワーキンググループでしっかりとオープンな議論をし、適切に判断がなされていると承知をしておりますが、ただ、省庁間のやりとりにつきましては、第三者が入っていない中において、確かに意見が食い違っているのは事実でありまして、そういう問題は今後プロセスを進めていく上においての反省点であろう、このように思いますし、今回のことについても、私の友人がかかわっていることでありますから、疑念の目が向けられているということについて十分これは考えながら、何ができるかということを真剣に考えていきたい、このように思います。
玉木委員「答えていないじゃないですか」と呼ぶ)

獣医師会から献金をもらって、その獣医師会が望んでいる獣医学部新設阻止に対し、国会で「白紙に戻せ」と獣医師会の要求と合致する発言をしているのです。忖度どころではありません。収賄の疑惑すら浮かんできます。それを裏付けるのが2015年6月の日本獣医師会通常総会における挨拶です。

民主党獣医師問題議員連盟事務局長 玉木雄一郎衆議院議員

皆さま、こんにちは。ただいま紹介いただきました衆議院議員玉木雄一郎です。私も毎年お招きをいただいており感謝を申し上げますが、父も獣医師、弟も獣医師、私だけできが悪かったので政治家になったということでして、今日はお招きをいただき、仲間の一人に加えていただきまして本当にうれしく存じます。もう長く話しませんけれども、先ほど、与党の先生方からも話がありました、私は今一番心配しているのは、この特区の話でありまして、特区の問題は四国の、実は問題でもありまして、私は香川県の出身でありますので、この特区問題については従来より心配をしておりましたが、斉藤先生もライオンの乳を飲むがごとくとおっしゃったので、大丈夫かなと思いますが、このような教育の分野、あるいは医療の分野は、そもそも特区として、地域の例外を作り、進めるべき話ではないと思います。もし、おかしな方向に向かいそうになった際は、しっかりと止めることもわれわれの責任と思っておりますので、十分な監視もしていきたいと思っております。今、農林水産委員会の野党筆頭理事をしておりまして、毎週、毎日のように中川先生とも顔を会わせておりますが、良いことは進める、おかしなことはおかしいと提言を申し上げる、このようなこともしっかり対応したいと思っております。

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http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06808/a2.pdf日本獣医師会会報)

 玉木氏は一連の献金疑惑に対してデマであると反論をWEBで展開しています。

www.huffingtonpost.jp

 この挨拶についての反論をみてみましょう。

 (疑問6)2015年6月の日本獣医師会の総会で、「おかしな方向に向かいそうになった際にはしっかり止める」と発言をしているが、新設阻止を約束していたのでは?

 (お答え)総会の場で、私の前に挨拶された公明党の議員が獣医学部新設の話をしたことを受けて、行政がゆがめられるような「おかしな方向に向かいそうになった際には」、的確な行政監視機能を果たしていきたい、という一般論を言ったに過ぎません

 では、その公明党議員の挨拶を見てみましょう。上記の獣医師会の会報からです。

 〈公明党獣医師問題議員懇話会会長 斉藤鉄夫衆議院議員

昨年、11月11日に、この議員懇話会、会合を持ちまして、藏内会長をはじめ、獣医師会の幹部の方々に出席をいただき、わが党も党の幹部が勢ぞろいをいたしまして、要望をお聞きしたところです。1つは、今、獣医師教育改善の途上にあるのに、それに逆行する特区構想による獣医学部の新設、これを何としても阻止してほしい。

 公明党の斎藤鉄夫議員は「新設を阻止して欲しい」とはっきり言っています。玉木氏の挨拶が、それを受けるのでしたら、「そもそも特区として、獣医学部新設に)地域の例外を作り、進めるべき話ではないと思います。もし、獣医学部新設阻止に逆行する)おかしな方向に向かいそうになった際は、しっかりと止めることもわれわれの責任と思っております」が自然ではないでしょうか?
「的確な行政監視機能を果たしていきたい、という一般論を言ったに過ぎません。」は、無理のある詭弁でしかありません。

上記WEBページにあるこの他の反論も、ほとんどが主観によるもので、確たる証拠があるものは見当たりません。下記にいくつか抜粋しましたが、興味のある方は本文をご覧ください。

加計学園問題】玉木雄一郎、ネット等のデマにすべて答えます | ハフポストから抜粋

「ネット等で言われている「献金を受け取った見返りに質問している」との指摘は根拠のない完全なデマであり、強く抗議します。」

「そもそも、本件がメディア等で大きく取り上げられるまで、獣医学部新設について父と話題にしたことさえ一切ありませんでした。」

「国家戦略特区での獣医学部新設に反対するために献金を受け取ることは、時系列的に言って不可能です。」

「もちろん、政治資金規正法に基づき収支報告書にも記載され、公表されています。この献金に何ら違法性はありません。」

完全なデマだ。父と話題にしたことさえない。のように根拠や証拠のない主観的な言葉ばかりが並んでいて説得力がありません。先の会報の言も「一般論」に置き換えるのは無理があるのと同じように玉木氏は「デマだ」という証拠を一つも示せていません。

時系列についても無理が全くありません。

 2011年 父と弟が獣医であることを「民主党獣医師問題議員連盟事務局長」としてアピール。

 2012年 獣医学部新設阻止を狙う日本獣医師会から100万円の献金を受け取る

 2015年 獣医学部新設阻止への意志表明ともとれる挨拶

 2017年 獣医学部新設を「白紙にしろ」と獣医師会の要求と合致する国会答弁。

 獣医学部新設を阻止したい獣医師会から献金をもらって、正式な手続きを経て認可を受けた加計学園を総理の忖度があったから白紙に戻せと国会で執拗に攻撃する。獣医である父への忖度どころか、100万円もらった獣医師会への忖度・お礼ととられてもおかしくないでしょう。収賄の疑惑が晴れていないのです。

マスコミが一切報道しないので問題になっていませんが、玉木氏にはまだ説明責任が残っていると思います。

玉木雄一郎氏は国民民主党の代表として最近まっとうな発言をすることが多いのですが、この件があるので信用できないのです。そして平成も終わろうかという2019年4月26日、小沢一郎氏が代表を務める自由党と国民民主党の合併を発表しました。悪夢の民主党への先祖帰りに他なりません。

この件については、まだまだ書きたいことがあるのですが、いずれモリカケ騒動をまとめたいと思います。

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◇獣医師会から献金をもらった二人①福山哲郎氏

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民主党政権鳩山内閣で、愛媛県今治市加計学園を設置予定母体とした獣医学部の新設の構造特区への申請は「対応不可」から「実現に向けて検討」に格上げされました。ここに小沢一郎氏の影もあったことを前回のブログで触れました。
 →◇加計学園問題・理事長とお友達の江田五月氏 - 民主党政権3年3か月の研究

これで慌てたのは獣医師会です。今まで既得権益を守るために文部省と結託して新規参入を頑なに拒んできたのです。それが愛媛県加計学園によって破られようとしている。何とかしなければとアクションを起こすのです。2018年に愛媛県加計学園の経営する岡山理科大学獣医学部が開校したのは、実に52年ぶりのことでした。いかに獣医師会と文部省の壁が厚かったかを物語ります。岩盤規制と言われるゆえんです。産経新聞です。

新設認めぬ「石破4条件」は獣医師会の政界工作の「成果」だった! 民主党政権でも献金攻勢…2017.7.17

 慌てた獣医師会は、民主党衆院議員、城島光力接触し、城島を会長とする「民主党獣医師問題議員連盟を発足させた。22年7月の参院選では、民主党比例代表の候補1人を推薦した。民主党議員に対する政治献金もこの時期に急激に増えている。

https://www.sankei.com/premium/news/170717/prm1707170008-n2.html(産経)

 ここで獣医学部新設阻止を目的に、獣医師会が民主党に働きかけ「民主党獣医師問題議員連盟」を発足させ、献金攻勢をかけたことが伺えます。これに対し、獣医学部新設を中心になって進めて来た元愛媛県知事の加戸守行氏は、こう語っているのです。産経新聞からです。加計学園問題で安倍総理攻撃以外の視点での報道は産経以外ではほとんど見られません。

加戸守行前愛媛県知事「妨害の主役は獣医師会顧問の北村直人氏」「鳩山政権が実現に向けて検討、と表明したら、民主党内に獣医師議員連盟が…2017.7.30

櫻井よしこ氏が毎週金曜日に配信しているインターネットニュース番組「言論テレビ 櫻LIVE」に加戸守行前愛媛県知事(82)が出演した。加戸氏は「岩盤規制の主役は日本獣医師会顧問の北村直人・元衆院議員」と断じ、民主党政権で前に進むと、すぐに議員連盟民主党内にできてブレーキがかかった」と、北村氏の影響力の大きさを表現した。・・・(略)
 平成22年2月、民主党鳩山由紀夫内閣下で民主党議員の働きかけで「実現に向けて検討」と獣医学部構想がランクアップした。
 「(政治が)前向きになり、良かったなと思ったら、民主党内に2週間後に『民主党獣医師議員連盟』が結成され、68名が加入した」と加戸氏は述べ、執拗な獣医師会のロビー活動を明かした。

https://www.sankei.com/politics/news/170730/plt1707300005-n1.html(産経)

 認可に向けて一歩進んだかと思ったら「民主党獣医師問題議員連盟」が発足して「ブレーキがかかった」というのです。国会で加計学園問題に対して「当初からずっと加計学園と一緒にやってきた。加計学園しか協力してくれるところがなかった。民主党政権で一歩進んだ。安倍政権の関与は考えられない」と証言した加戸氏のこの発言に対し、獣医師会から100万円の献金を受けた立憲民主党の幹事長・福山哲郎は「法的措置を検討」と述べています。夕刊フジからです。

 野党“法的措置”に男気見せた加戸前知事 「いつでも受けて立つ!」

加戸守行(かと・もりゆき)前愛媛県知事が、左派野党を一蹴した。加計学園問題をめぐり、立憲民主党や国民民主党の幹部を名指しで批判した加戸氏に対し、両党はこぞって「法的措置」をチラつかせたが、「いつでも受けて立つ!」と男気を見せたのだ。
 「野党第1党と第2党の幹部が『法的措置』を持ち出して、一個人の言論を封鎖するというのは、マンガですね。こちらはむしろ、法廷で討論させてほしい」
 加戸氏は25日朝、夕刊フジの取材に、こう断言した。
 左派野党が問題視したのは、23日の自民党インターネット番組だ。加戸氏は、立憲民主党福山哲郎幹事長と、国民民主党玉木雄一郎共同代表が旧民主党政権時代、獣医学部新設に反対する獣医師会から献金を受けた後から、学部新設構想に「ブレーキがかかった」と訴えた。
 これに対し、福山氏は24日の記者会見で、「日本獣医師連盟から陳情を受けたことも、農水省文科省内閣府に問い合わせたこともない。何をもってブレーキがかかったと言うのか、根拠を示してほしい」と述べ、法的措置の可能性に言及した。
 国民民主党泉健太国対委員長も同日、「看過できない。法的措置も検討したい」と表明した。
 加戸氏は鳩山由紀夫政権で(獣医学部新設)構想が実現するかと思ったが、民主党獣医師議員連盟が発足し、前に進まなくなった。献金を受けた国会議員は、新設反対の立場から追及している。客観的事実をとらえ、『ブレーキがかかった』と表現した」と語った。

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180527/soc1805270002-n1.htmlzakzak

 この記事には一つ誤りがあります。2010年8月に日本獣医師連盟から献金を受けたのは福山哲郎氏だけで、玉木雄一郎氏が献金を受けたのは2012年12月でした。加戸氏の勘違いと思われます。

時系列で整理すると

 ①鳩山政権で獣医学部新設に向け一歩前進した。

 ②危機を抱いた獣医師会が民主党議員に献金などでプレッシャーをかけた。

 ③民主党内に「民主党獣医師問題議員連盟」ができて、新設認可の話が前に進まなくなった。

・・・・

 ④この話を加戸氏がすると、献金を受けた福山哲郎氏が「法的措置」をチラつかせた。

その福山氏は、立憲民主党の幹事長として加計学園問題で安倍総理を攻撃する先鋒となり鋭い追及をしていますが、何一つ決定的な証拠を示すことができていません。その常に一方的に決めつけた結論ありきの上から目線の激しい質問の姿勢は、テレビ受けするかもしれませんが、私はかなり不快感を抱いています。国会を長期間空転させている戦犯とも言えるでしょう。このツイッターを見れば、その攻撃的な性格がわかると思います。

この福山氏の献金の場合、現在の国会での追及に関連するものではなく、民主党政権時代に「ブレーキがかかった」ことに関連する疑惑の献金とみるのが正しいようです。

さて福山さん、法的措置はどうなったのでしょうかね?上から目線で元知事の一般人に対し「法的措置も検討」というのは脅迫にも近い行為と思われますが、国会議員なのですから、議論で納得のいく説明をして欲しいものです。さもなくば、実際に訴訟を起こして司法の場で潔白を示すべきでしょう。その両方をせず、法的措置を匂わせるだけなのは卑怯としか言いようがありません。

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◇加計学園問題・理事長とお友達の江田五月氏

加計学園獣医学部新設では、安倍総理加計学園理事長の加計幸太郎氏の友人関係が問題視されていますが、実は民主党政権下で民主党議員の中にも加計理事長と懇意にしている議員も存在し、積極的に誘致活動に協力していたのです。

しかし野党はそれを知りながらなかったことにし、マスコミも報道しないことで、安倍総理だけが関係があったかのように印象操作をしているのです。
安倍氏を追及するために不都合なストーリーは排除する。野党とマスコミの卑怯な手口です。
もう一度その辺りの経緯を、おさらいしておきます。

時期 内閣 出来事
2007年~

安倍一次

福田

麻生

今治市愛媛県構造改革特区を活用した獣医学部新設を提案
 設置予定母体は、加計学園、以後15回の申請は「対応不可」

2010年1月 鳩山

民主党】加藤敏幸代議士(愛媛)が、獣医師の定員増と獣医師の
 偏在問題について質問

2010年3月 今治市愛媛県構造改革特区による獣医学部新設の提案が
 16回目の申請で「対応不可」から「実現に向け検討」に格上げ
2010年5月

民主党白石洋一氏ら愛媛県の議員が文部科学副大臣
 獣医学部設置のお願い

2010年 民主党城島光力氏を会長とする民主党獣医師問題議員連盟
 が68名で発足
2010年8月 民主党福山哲郎氏が日本獣医師政治連盟から100万円の献金
 受ける
2011年6月 民主党江田五月法相など愛媛・岡山選出の議員で獣医関係の
 特区勉強会を開催

2010年には、民主党で愛媛出身の加藤敏幸議員、白石洋一議員が獣医学部新設について国会や文部省に働きかけ、2011年には、岡山出身の江田五月法務大臣が獣医関係の特区勉強会を開いています。岡山・愛媛選出の議員を中心に積極的な活動が行われていたのです。白石洋一議員のブログに当時のことが残っています。

2010-05-30 今治獣医学部を!白石洋一 “地域の生活が第一!” “熱誠!”

加戸知事、今治市長、そして愛媛と今治の商工会議所、教育委員会の方々と
民主党愛媛の国会議員と一緒に、鈴木寛文部科学副大臣に対して、
今治獣医学部設置をお願い致しました。
今、民主党に対する評価は非常に厳しいものがありますが、
とにかく地道に、良きことを信じることを行っていきます。

https://ameblo.jp/shiraishiyouichi/entry-10548862498.html白石洋一氏)

 

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安倍総理と加計理事長がゴルフをしている写真です。この他にもバーベキューをしている写真などがマスコミを賑わせました。しかしマスコミ報道に絶対に出てこない一枚の写真があります。

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向かって一番右が加計理事長、その左隣は当時民進党の最高顧問の江田五月氏です。江田氏の日誌からです。

2016年10月20日

16時から30分ほど、岡山理科大学構内で加計学園の加計孝太郎理事長に議員退任のご挨拶をして懇談しました。長くご支援いただいており、新校舎の最上階からの岡山市内の眺望も、ご案内いただきました。絶景でした

 https://www.eda-jp.com/?p=217江田五月・活動日誌)

 江田五月氏と言えば、岡山選挙区選出の参議院議員。古くは社民連の代表で、民主党では菅内閣法務大臣を務め、その後民進党の最高顧問になった重鎮で。社会党の赤い系譜、法務大臣時代に死刑を行いませんでした。◇江田五月氏と死刑 - 民主党政権3年3か月の研究
2016年政界を引退されています。

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江田氏は、まめに活動日誌をブログにしています。江田五月 – 新たな出発
この日誌を見ると2003年頃には、加計学園の名前がでてきています。現理事長のお父様の時代からのお付き合いだったようです。

2004年4月5日(土) 入学式、花見、国政報告、激励 倉敷芸科大入学式で

今日は9時半に自宅を出て、10時半から1時間強、倉敷芸術科学大学の入学宣誓式に出席しました。加計孝太郎総長、添田喬学長など大学関係者も私たち来賓も、壇上のものはみなアカデミックガウンを着用です。学長式辞、総長告辞に続いて入学者代表の宣誓があり、新入生全員が宣誓署名をしました。その後、倉敷市長代理に続いて私と柚木道義さんが祝辞を述べ、学園歌等の紹介があって、501人の新しい学園生活がスタートしました。 

http://www.eda-jp.com/katudo/2004/7/14.html江田五月・活動日誌)
 希望の党で比例復活し、国民民主党に移籍、立憲民主党に移ろうとして受け入れられなかった柚木道義衆議院議員の名前も出てきています。

 2011年11月19日(土) 帰岡、加計学園式典、朝日高同窓会

駅から「加計記念体育館」に駆けつけ、16時から2時間弱、「学校法人加計学園創立50周年記念式典・祝賀会」に出席しました。超満員の大盛況の中をフラッグセレモニーで、加計孝太郎理事長を先頭に8人の理事長・学長等が入場され、加計役副理事長が開会宣言。黙祷の後、加計理事長の式辞と感謝状贈呈があり、元首相の安倍晋三さん、文科大臣代理の常盤審議官、フィンドリー大学ベケット理事長、石井県知事らの来賓祝辞と続いて、総勢105名が呼び上げられて鏡開きとなり、私も加わりました。その後、乾杯から祝宴となり、岡山理大で開発した好適環境水の理大フグのてっさなどをいただき、中座。

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https://www.eda-jp.com/katudo/2011/11/19.html江田五月・活動日誌)

この式典に、当時野党の安倍総理が元首相の肩書で出席されています。マスコミでは安倍氏がお友達の加計理事長のもと駆けつけたと報道していますが、当時菅内閣法務大臣民主党江田五月氏も出席していることには一言も触れません。それどころか毎日新聞は、このセレモニーにヘリコプターまで飛ばしました。週刊現代からです。

加計学園の急成長を支えた「特異なビジネス」と「政界人脈」2017.07.31
そして2010年11月、現理事長・加計孝太郎氏のもとで、加計学園50周年記念行事が盛大に執り行われた。創立の地である岡山市内の岡山理科大学で行われたセレモニーには、かねて学園と関係の深い毎日新聞社大阪本社からヘリコプターが飛来し、花束と祝辞を投下するパフォーマンスで会場を沸かせたという。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52405?page=5週刊現代

TBSテレビでコメンテーターも務める毎日新聞与良正男編集委員が、千葉科学大学マリーナキャンパスで行われた加計学園の創立50周年記念行事で「与良正男先生」として講演を行っていたことが判明した。

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https://ksl-live.com/blog9829(Ks!ライブ)

毎日新聞加計学園と深い関係にあったのですが、安倍総理を攻撃するために、それらの関係をなかったことにして封印、手のひら返しのように加計学園問題を追及しているのです。安倍総理を陥れるためならば、都合の悪い真実を隠蔽して印象操作を行う。野党とマスコミが信頼できない理由です。

追記 2019年7月14日)2010年6月、朝日新聞も公務員獣医師が不足しているという記事を書いていたのでした。

公務員獣医師が足りない 家畜よりペット、学生流れる 2010年6月17日
・・・(略)ペットブームを背景に、毎年約1千人いる獣医学系大学の卒業生の半数以上が犬、猫などのペットを診る小動物獣医師になる一方、「公務員獣医師は完全な売り手市場」と岡本芳晴鳥取大教授はいう。家畜臨床や公衆衛生の教員が足りず、公務員の仕事を知らない学生も多いためだ。1986年と比べ、2008年の獣医師数は小動物が2.6倍に増えたが、地方公務員は5%減。小規模畜産農家が減り、大型の産業動物を診る獣医師は13%減った。
 498人の公務員獣医師がいる北海道は昨年度、74人を募集したが採用は34人。今後5年で79人が定年退職する。人手不足で時間外勤務が増え、検査や防疫に支障が出る懸念もある。畜産県の鹿児島県も昨年度は12人を募集して採用は8人だった。161人の公務員獣医師がいる宮崎県は獣医師の定員はないとしているが、昨年度の採用は14人の募集に対し12人にとどまった。
 朝日新聞の調べでは、獣医師の定員を定める20都道県のうち12の道県で定員割れとなっていた。北海道で51人不足し、岐阜県で18人、鹿児島県で10人、新潟県で7人足りない。薬剤師や臨床検査技師が獣医師の仕事の一部を肩代わりしている県も複数ある。

http://www.asahi.com/special/kouteieki/TKY201006170275.html(朝日)

さて、一部民主党議員の活動の成果もあってか?2010年3月鳩山政権において、今治市愛媛県による構造改革特区による獣医学部新設の提案が16回目の申請で「対応不可」から「実現に向け検討」に格上げとなりました。この理由について産経新聞がこのような記事を書いています。

 新設認めぬ「石破4条件」は獣医師会の政界工作の「成果」だった! 民主党政権でも献金攻勢/・・・2017.7.18
幹事長の小沢一郎自民党から業界団体をいかに引きはがすかに腐心していた。資金力のある獣医師会を揺さぶるにはちょうどよい案件に映ったのだろう。22年3月に特区申請は「対応不可」から「実現に向けて検討」に格上げされた。

https://www.sankei.com/premium/photos/170717/prm1707170008-p3.html(産経)

あらら、小沢一郎幹事長の名前まで登場してきました。自民党が牛耳ってきた獣医師会に揺さぶりをかけるために、小沢氏が「実現に向け検討」に格上げしたというのです。さもありなんです。そして慌てた獣医師会は、小沢氏の思い通りに民主党政権にすりよってきて、これを阻止するための行動にでるわけです。

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◇加計学園問題・野党が隠し、マスコミが報道しないこと

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加計学園が運営する岡山理科大学獣医学部が2018年4月に愛媛県今治市に新設されました。獣医学部の新設は、1966年北里大学以来52年ぶりのことです。そこには新規参入を嫌い、権益独占を維持しようとする獣医師会と文部省による岩盤規制があったのです。

愛媛県今治市は、2006年頃から四国には一つもない獣医学部の誘致活動をスタートし、2007年度から「構造改革特区を活用した獣医学部新設を提案」を政府に申請してきましたが、岩盤規制のために何度申請しても「対応不可」の返答が返ってきて何ともなりませんでした。この時、獣医学部の誘致を中心となって推進してきたのが、1999年から2010年まで愛媛県知事を務めた加戸守行氏でした。

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産経新聞の記事です。

加戸守行前愛媛県知事「妨害の主役は獣医師会顧問の北村直人氏」「鳩山政権が実現に向けて検討、と表明したら、民主党内に獣医師議員連盟が…」2017.7.30 

・・・(略)加戸県政のころは、前半期に鳥インフルエンザが起き、アメリカでは牛海綿状脳症狂牛病BSE)が猛威を振るい、後半も口蹄疫が宮崎県で発生し、四国に上陸させないというのが喫緊の問題で、公務員獣医師が足りず、獣医師総動員となり、検疫態勢に苦労したことを述べた。その上で公務員試験を免除してもいいから、公務員になってくださいという状態だったと当時を振り返った。

 こうした経緯から「今治に先端研究ができる獣医学部がほしい」という話になり、平成19年(2007年)に愛媛県今治市が共同で国家戦略特区に申請した、と経緯を説明した。

 加戸氏の指南役(米ジョージタウン客員教授の経験者)から「米国では狂牛病以来、最先端の研究が進んでいる。日本も後れてはいけない」と持ちかけられたのをきっかけに、文部科学省の官僚出身の加戸氏が文科省に掛け合ったと述べた。

 加戸氏は「(私の出身官庁だから)簡単かと思ったら非常に厚い壁にはね返された」と表現し、福田康夫内閣時に構造改革特区を利用して申請したが、「岩盤のようにはね返された」と表現した。加戸氏の説明によると、構造改革特区の15回の申請はすべて却下された。

 加戸氏は「獣医師会の強力な働きで文科省農水省も逃げた」と表現し、却下の背後に日本獣医師会の圧力があったと明言した。

・・・(略)

 だが構造改革特区で安倍内閣時にも5回はねられたと事情を明かし、・・・(略)

https://www.sankei.com/politics/news/170730/plt1707300005-n1.html(産経)

 愛媛県による構造改革特区申請の設置予定母体は、2007年当初からずっと変わらずに加計学園となっています。加戸氏は国会の答弁で「一緒にやってくれるところは加計学園しかなかった。」と語っています。そこに安倍総理との関係など入る余地がありません。また理事長と安倍総理のお友達関係が影響するのであれば、第一次安倍政権で何らかの便宜があってもおかしくないのですが、5回も申請が却下されているのです。2013年に第二次安倍政権下で国家戦略特区が制定され、2014年から愛媛県は申請を「国家戦略特区」に切り替えるのです。ここから安倍総理の関与が浮上するのですが・・・。

実際は、この岩盤規制に阻まれていた「特区申請」が動き出すのは、実は鳩山政権の時だったのです。2009年鳩山政権下で「対応不可」から「実現に向け検討」に引き上げられています。安倍政権以前、民主党政権において、積極的に加計学園獣医学部新設を応援している議員、加計学園の理事長と懇意にしている議員がが存在し、申請が受け入れられていたのです。

加計学園問題で、安倍総理を攻撃している野党が隠している、マスコミが報じない都合の悪い事実がここにあります。大きく整理すると次の二つです。 

その1.加計学園獣医学部新設に関しては、民主党政権において認可に向けて進んだ。
    民主党政権内にも加計学園の理事長と懇意にする幹部・議員が存在していた。

 

その2.認可推進後すぐ民主党内に認可阻止のため「民主党獣医師問題議員連盟」発足。
    一部議員が日本獣医師政治連盟から献金を受け取り、安倍総理を厳しく追及。

  この二つの項目について次から、詳しく見ていきたいと思います。
その前にまず、加計学園問題の動きを時系列でまとめておきます。

時期 内閣 出来事
2007年~

安倍一次

福田

麻生

今治市愛媛県構造改革特区を活用した獣医学部新設を提案
 設置予定母体は、加計学園、以後15回の申請は「対応不可」

2010年1月 鳩山

民主党】加藤敏幸代議士(愛媛)が、獣医師の定員増と獣医師の
 偏在問題について質問

2010年3月 今治市愛媛県構造改革特区による獣医学部新設の提案が
 「対応不可」から「実現に向け検討」に格上げ
2010年5月

民主党白石洋一氏ら愛媛県の議員が文部科学副大臣
 獣医学部設置のお願い

2010年 民主党城島光力氏を会長とする民主党獣医師問題議員連盟
 が68名で発足
2010年8月 民主党福山哲郎氏が日本獣医師政治連盟から100万円の献金
 受ける
2011年6月 民主党江田五月法相など愛媛・岡山選出の議員で獣医関係の
 特区勉強会を開催
2012年12月 野田 自民党石破茂氏が日本獣医師政治連盟から100万円の献金
 受ける
民主党玉木雄一郎氏が日本獣医師政治連盟から100万円の献金
 を受ける
民主党逢坂誠二氏が北海道獣医師政治連盟から10万円の献金
 受ける
2013年11月 安倍二次 自民党国家戦略特別区域法案」閣議決定
2015年6月 自民党】「日本再興戦略」に石破4条件が盛り込まれる
2016年 今治市獣医学部新設を国家戦略特区へ申請。2015年新潟市
 獣医学部構想に次ぐ2番目
2016年4月 民進党高井崇志議員(岡山)が地方創生に関する特別委員会で
 国家戦略特区による今治市への加計学園獣医学部開設を要望
2017年1月 今治市】国家戦略特区制度の特区認定を受ける
2017年3月 今治市議会】用地を加計学園に無償譲渡、校舎建設費192億円の
 半額である96億円の債務負担する議案を可決
2017年3月 加計学園】「岡山理科大今治キャンパス」として文部科学省
 獣医学部の設置を申請
2017年3月 【国会】社民党福島瑞穂議員が加計学園の認可の安倍総理の関与を
 質問
2017年3月~ 【国会】以降、森友に加え加計学園問題で国会が紛糾
2017年7月

【国会】国民民主党玉木代表が加計学園獣医学部新設に関し、
 安倍総理に白紙撤回を要求

2017年11月 文科省文部科学省の大学設置・学校法人審議会が、岡山理科大
 獣医学部の開設を認める答申を文部科学大臣に提出
2018年4月 加計学園】「岡山理科大今治キャンパス」開校

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■民主党政権とは何だったのか?

「国民の声をよく聞き、諸悪の根源シロアリ官僚をやっつけ、自民党のように老獪でなく若くて、お金にクリーンで、オープンに情報公開し、何でもバリバリにこなして日本の未来をバラ色に切り拓く優等生」

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あの政権交代で国民が求めた民主党の姿はこうでした。マスコミがそう印象操作したことも原因です。

民主党の議員は、いつでも優等生であることが求められ、それを自ら強烈に意識していました。そして、自分の姿がこうであると信じて疑わなかったと思われます。今の立憲民主党の方たちを見ていると今でもそう思っているように見えます。

しかし、次第に理想の姿と自分の無能さとの間に次々とギャップが生まれ、理想像が崩れていきます。そのギャップを国民に見せたくないがために情報隠蔽とごまかしと官僚など人のせいにして、糊塗していくのです。マスコミも報道しない自由を行使してそれを援護します。そのごまかしが、ごまかしを呼ぶのです。「最低でも県外」から始まった普天間基地移転問題を見るとよくわかります。

でも、そんなことは長く続くはずがありません。結局最後には隠しきれなくなって、開き直ってしまうのです。そんな3年3か月だったと私は思っています。

 

そもそも民主党には綱領がありません。「こんな日本にしたい」という思いがバラバラの議員の寄せ集めなのです。それぞれの思いの方向がばらばらなのに、その力が結集できるわけがありません。ただ一つ共通の思いは「選挙に落ちたくない」これだけなのです。

 正しいリーダーシップを持つ人材がいなかったことも迷走の原因です。権力についても、お金についても全く考えが違う二人・小沢氏と鳩山氏が、同時に権力を握ることによるチグハグさが、民主党政権をおかしくしました。

小沢氏は、その剛腕をブンブン振り回してお金も権力も自分の思い通りに行使する「ドラえもんジャイアン」タイプです。民主党幹事長として陳情一元化、天皇陛下の政治利用と剛腕をふりまわします。

一方の鳩山氏は、お金はたっぷり持っています。権力もいりません。欲しいのは自分の名声。みんなに褒めてほしい、「ちびまる子ちゃんの花輪くん」タイプ。総理として「最低でも県外」「トラストミー」と、その場でのウケを狙って墓穴を掘ります。そして「鳩山イニシアチブ」と称して二酸化炭素25%減、できもしない数字をぶち上げ、多額の支援を約束するのです。自らの名声を高めるためのバラマキです。

こんな二人がお互いに連携もとらず、個々に勝手に動いたことが民主党政権の初動です。そこにはリーダーシップのかけらも感じられません。続く菅氏は、鳩山氏以上に自己顕示欲が強く、小沢氏以上に権力志向が強く手の付けられない「ドラゴンボールフリーザ」のような総理でした。野田総理はぐちゃぐちゃになった民主党をなんとか崩壊しないようにすることで精一杯でした。キャラを形容するのが難しいですね。見てくれは「ハクション大魔王」っぽいです。個人の感想です。
当のご本人方は、日本を救う正義のヒーローと思っていそうですが・・・。

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「こんな日本にしたい=ビジョン・綱領を持たない党」「選挙に落ちたくない議員」「リーダーシップの微塵もない権力者」が、「自民党の経年劣化」、「マスコミのおだてと煽り」「国民の何となく新しいものを求める空気」の勢いに乗って政権交代が起こったのです。日本の転換期であったとはいえ、その間に東日本大震災が起こったことは最大の不幸でした。一方で「外国人地方参政権付与」「人権侵害救済法」に日本を根底から破壊しかねない2つの法律が、民主党政権に間に成立しなかったことに胸をなでおろします。無能で助かりました。

 では、なぜ民主党政権の3年3か月は悪夢だったのか?民主党政権とは何だったのかを見ていきたいと思います。

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◇やっと終わった

2012年11月16日に野田総理衆議院を解散、総選挙は12月4日に公示、12月16日に実施されました。

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支持率は、もはや20%前後でしたから民主党の惨敗は見えていました。その中で誰が落ちるのか?ネトウヨの一人としてはワクワクドキドキの開票速報でした。

3年3か月日本を破壊していった悪人どもが、ころころと落ちていくのは痛快でしたが、原口一博氏、辻元清美氏、赤松広隆氏、菅直人氏、この人たちが比例復活したのは、とても悔しかったです。

落選した田中真紀子氏は「自爆テロ解散」と野田総理を痛烈に批判しています。

読売新聞による選挙結果です。

自公320超、安倍政権発足へ…民主惨敗50台 2012年12月17

 第46回衆院選は16日、投開票が行われ、自民党が圧倒的勝利を収めて過半数(241)を大きく上回り、290議席台に達した。

 公明党議席を伸ばして自公両党で320議席を超え、3年3か月ぶりの政権奪還を決めた。一方、民主党は政権批判の逆風の中で惨敗し、50議席台に落ち込んだ。野田首相は16日夜、党代表の辞任を表明した。「第3極」として注目された日本維新の会は50議席を超え、第3党となった。この結果を受け、自民党の安倍総裁は26日に召集される予定の特別国会で新首相に選出され、公明党との連立政権を発足させる。

 自民、公明両党は憲法の規定に基づき、参院で法案が否決された場合でも、衆院定数の3分の2以上の賛成で再可決し、成立させることが可能となった。

 自民党は前回64議席にとどまった小選挙区選で大きく議席を伸ばした。小選挙区選では2005年の219議席を上回り、過去最多となった。青森、群馬、徳島、宮崎など19県で全議席を独占したほか、前回13県あった「空白県」を解消した。比例選でも、各地で優勢に戦いを進めた。

 民主党は1998年の結党時の93議席も大きく下回り、公示前の230議席の4分の1以下の議席となった。前回議席を独占した新潟や滋賀では全議席を失い、小選挙区で閣僚や閣僚経験者が相次いで敗れた。

 維新の会は比例選では第2党となった。比例選では、近畿以外でも支持を広げ、全ブロックで議席を得た。小選挙区では、岡山や熊本などで前議員が議席を守ったほか、地盤の大阪で複数の新人が議席を獲得した。

 公明党は、自民党や維新の会との選挙協力を進めて手堅い戦いを展開し、前回全敗した小選挙区選で擁立した全9候補が当選した。比例選でも全ブロックで議席を確保した。

 公示直前に結党した日本未来の党は、公示前の61議席を大きく下回り、2けたにも届かない惨敗を喫した。小選挙区で得票が伸びず、多くの前議員が敗れたほか、比例選でも伸び悩んだ。

 みんなの党は公示前勢力を倍増させた。党幹部が小選挙区選で当選を決め、比例選でも、北関東や南関東議席を獲得した。

 共産党は、比例選で8議席を得たが、公示前勢力を下回った。社民党も公示前勢力を維持できなかった。国民新党は、鹿児島3区で新人が当選した。新党大地は、比例選で議席を獲得した。

https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2012/news/20121216-OYT1T00796.htm(読売・リンク切れ)

 【主な落選議員】

福岡1区             松本龍

徳島1区             仙谷由人

大阪12区            樽床伸二

栃木4区             山岡賢次

東京6区             小宮山洋子

東京15区            田中美絵子

千葉4区             三宅雪子

新潟5区             田中真紀子

比例近畿ブロック     福田衣里子

【主な小選挙区落選、比例復活議員】

横路孝弘氏、荒井聰氏、原口一博氏、高木義明氏、辻元清美氏、赤松広隆氏、海江田万里氏、松原仁氏、菅直人氏・・・

首相、民主党代表辞任を表明 「敗北の責任は私に」 2012/12/16 

野田佳彦首相(民主党代表)は16日午後11時過ぎ、都内のホテルで記者会見し「敗北の最大の責任は代表である私にある」と代表を辞任すると表明した。会見に先立ち輿石東幹事長や岡田克也副総理らと協議し、年内に召集される特別国会までに党両院議員総会を開き、後任を選出する考えを示した。

https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK16020_W2A211C1000000/(日経)

 野田総理、あなただけの責任ではありません。あなたも含むすべての民主党員の責任です。でも、きっと他の議員は野田総理、あなたのせいにして自己肯定してしまうのでしょう。そのため誰もこの3年3か月を反省もせずに、のうのうと議員を続けて行くことができるのです。

 

長かった。ふぅ。

こうして振り返ってみると、次から次へと失政が芋づる式に出てきました。こんなこともあった、あんなこともあったと、膨大な量になってしまいました。

たぶん、まだまだ書ききれていなことがあると思います。

それほどまでに、民主党政権は酷かったし、それだけ日本を停滞させ、破壊していたのです。単なる人災ではない、災厄だったと声を大きくして言いたいです。
最後にもう一度ジェットコースターのような支持率を貼ります。総理が変わるたびに私達は「次こそは・・・」と期待しては騙された、その歴史が刻まれています。

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 ともかく、ここに悪夢の3年3か月・民主党政権は幕を閉じ、新生安倍政権が誕生します。

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