民主党政権のマニフェストが行き詰ったのは、とにかく財源です。政権交代したら、いくらでも財源はある。自民党と官僚が隠している「埋蔵金」が眠っているはずだ。と選挙前自信満々に叫んでいた「埋蔵金」がいくら探しても出てこないのです。鳴り物入りの事業仕分け=行政刷新会議でバッサリ削減しても、捻出できたのは目標の半分の1兆6千億円でした。朝日新聞の記事からです。
事業仕分け効果1兆6千億円 削減目標の半額 作業終了 2009年11月27日
来年度予算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議の「事業仕分け」は27日、9日間の全日程を終えた。朝日新聞の集計では、447事業のうち、必要性が乏しい事業などに「廃止」や「予算削減」を求めた結果、概算要求から約7400億円が削減可能とされた。公益法人や独立行政法人の基金のうち約8400億円を国庫へ返納するよう求めており、「仕分け効果」は総額で約1兆6千億円になった。
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ただ、削減目標の「3兆円」には届かなかった。1回使えば無くなってしまう基金の返納分を合わせても、目標額の半額程度だ。来年度予算の概算要求は過去最大の95兆円。鳩山政権は刷新会議の方針を受けて、年末の政府案決定に向けて予算編成作業を本格化させる。予算編成では、仕分け対象外の類似事業にも仕分け結果を反映させる方針だが、マニフェスト(政権公約)実現のための財源確保は厳しい作業になる。
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http://www.asahi.com/seikenkotai2009/TKY200911270433.html(朝日)
記事にあるように、鳩山政権は次の年度の予算の概算要求に過去最大の95兆円を想定しています。マニフェスト実現のための予算を計上するためですが、埋蔵金がなかった現実からすると厳しい数字です。そこでなりふりかまわず予算確保に奔走することになります。マニフェストにあった中小企業減税やガソリンの暫定税率の廃止は見送り。所得税・住民税の年少分の扶養控除の廃止、特定扶養控除の高校生部分の縮小による実質増税を決定するのです。