2011年7月、菅政権においてストレステストを原発の再稼働の条件としたことから、2012年5月5日に北海道泊原発が定期検査で停止すると、日本の全ての原発が止まりました。
福井県おおい町の関西電力・大飯原発3号機、4号機も定期点検でそれぞれ停止中でしたが、2011年10月に3号機、11月に4号機のストレステストの1次評価結果を原子力安全・保安院に提出、2月に保安院が3号機、4号機のストレステスト評価審査結果を原子力安全委員会に報告、3月23日に原子力安全委員会が保安院の審査結果を妥当と判断しました。
この結果を受けて野田政権は、4月には「再稼働の必要性」を表明、6月16日に再稼働を正式に決断します。日経新聞です。
大飯原発の再稼働を政府決定 2012/6/16
野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら3閣僚は16日午前、首相官邸で協議し、関西電力大飯原子力発電所(福井県おおい町)3、4号機の再稼働を正式に決めた。福井県の西川一誠知事が再稼働への同意を表明したためだ。国内のすべての原発が止まった状態はほぼ2カ月ぶりに解消する。関電の管内で、予期せぬ停電などを通じて暮らしや企業活動が深刻な打撃を受ける危険性はやわらぎそうだ。
首相は協議で「再稼働することを政府の最終判断とする」と語った。そのうえで「政権として原子力行政への国民の信頼回復に向けてさらなる取り組みを進める決意だ」と強調した。
・・・(略)
政府が大飯原発の再稼働を正式に決めたのを受け、関電はただちに準備作業に入った。最初の3号機のフル稼働まで約3週間かかり、次の4号機も含めると2基が共にフル稼働するのは最短で7月24日になる見通しだ。
政府などの試算によると、大飯原発が再稼働しなければ関電管内では猛暑だった一昨年夏のピーク時に比べて15%の電力が足りなくなる。無秩序に停電が起こる可能性が高まり、企業の経済活動や家庭生活に支障が出かねない情勢だった。再稼働により、こうした最悪の事態は避けられる公算が大きくなった。
ただ、関電の見通しでは一昨年並みの猛暑になれば、昨年の節電効果を反映しても8月の電力需給の余裕度を示す「予備率」はゼロになる。このため、需給が逼迫した場合に備えて関電は事前に時間や対象地域を決めて停電を実施する「計画停電」の準備は続ける。・・・(略)
https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1600D_W2A610C1000000/(日経)
この結果、大飯原発は再稼働を実施します。
・大飯原発3号機 7月1日再起動 7月5日送電開始
・大飯原発4号機 7月18日再起動 7月21日送電開始
再稼働に向けては、大阪市の橋下徹市長が「脱原発に向け計画停電を受け入れる覚悟が必要」と発言するなど、脱原発に向けて大飯原発の再稼働反対の立場で活動をしますが、最終的には三条委員会の設置などを求めた「原発再稼働の8条件」を提示して再稼働を認めました。
また市民団体が、国会や大飯原発付近を取り囲む大規模な反対運動を繰り広げます。福井県おおい町では、反対グループがテントを張っていましたが、その公衆トイレの様子がネットで広まりました。発電所の再稼働に反対しながら、公衆トイレで電気を盗む。サヨクらしいですね。また音楽家の坂本龍一氏が反原発の立場で「たかが電気」と発言し炎上しました。電子楽器で稼いできたくせに・・・。こういうダブルスタンダードはサヨクの特技です。自分の正義のためなら、何をしてもかまわない。この矛盾が彼らの中では存在していないのです。