民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇聞き取り調査が非公開・政府事故調

政府事故調は、菅内閣閣議決定で開催されたものです。国会事故調のように政府・内閣への切りこみがそんなに期待できないと直感的におもってしまいますが、メンバーにはノンフィクション作家の柳田邦男氏など錚々たるメンバーがそろっています。

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写真は中間報告後の委員会、右が畑村委員長です。この委員会はとにかくヒアリング・聞き取り調査を重視していました。最終報告までに772人の関係者に計約1479時間の聴き取りを実施しています。この聞き取り調査を非公開としたことが、後々まで問題となりました。2014年5月に朝日新聞が非公開のはずの「吉田調書」をスクープした時の日経新聞の記事です。時は既に安倍政権に交代しています。

政府事故調の資料を公開せよ 2014/5/30

政府は福島第1原子力発電所の事故の原因や経過に関わる資料を最大限公表すべきだ。悲惨な事故から学び二度と繰り返さないため、政府や東京電力が知り得た情報をできる限り開示し、多角的な検証を重ねることが重要だ。原子力への信頼回復にも欠かせない。

政府の事故調査・検証委員会が吉田昌郎福島第1原発所長(当時)を聴取した「聴取結果書」の内容が報道された。政府は吉田氏が開示を望まないとした「上申書」を理由に公開を拒んでいる。

2011年6月に発足した政府事故調は約1年間にわたる調査でおよそ770人を聴取したが、報告書に載せた以外の内容は明らかにしていない。事故調の会合も非公開が多く、吉田氏や菅直人元首相ら少数を除けば、だれを聴取したかも開示していない。

政府事故調閣議決定に基づき設置され、東電などの民間の関係者を聴取する法的な権限を持たなかった。このため事故調は責任は追及せず、真相究明を最優先して任意で聞き取った。要請を受けた関係者には非公開を前提に話した人が多いとみられる。

経緯は理解できるが、それでも吉田氏を含む関係者の聴取結果を可能な限り公開する手立てを政府は真剣に検討すべきだろう。

あの時、事故現場や東電本店などで対応した人々の証言は後世に残すべき歴史的な資料で、教訓をくみ取る必要があるからだ。

また、全容解明からほど遠かった政府事故調の報告書を補い、事故のより詳細な全体像を知るのにも役立つ。

事故調の畑村洋太郎委員長(当時)らは調査の限界を率直に認め、調査の継続を強く求めていた。事故から3年がたち、原子炉の損傷場所などもわかってきた。膨大な証言録と新たにわかった事実を突き合わせる意義は大きい。

事故はいまだ収束せず、真相解明も終わってはいない。日本の経験を世界の原子力安全に生かすうえでも、事実を見極め再発を防ぐ努力を惜しんではいけない。

https://www.nikkei.com/article/DGXDZO72002500Q4A530C1EA1000/(日経)

 吉田昌郎東京電力福島第1原発所長(2013年7月逝去)の聞き取りは「吉田調書」と呼ばれ、元々本人の希望により非公開とされていました。しかし朝日新聞が2014年5月に非公開のはずの「吉田調書」を「福島第一の所員、命令違反し撤退、吉田調書で判明」とスクープしたことをきっかけに問題となり、2014年9月に内閣官房が公開に踏み切ります。その結果、朝日新聞の捏造が明るみに出て謝罪することになった顛末は以前の記事で簡単に紹介しています。

公開された聞き取り調査は、現在はこちらで閲覧が可能です。

https://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/fu_koukai/fu_koukai_2.html内閣府

報告書は、こちらで読むことができます。

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/icanps/post-2.html内閣官房

この報告書に関して、個人的には、お役所文書的でなかなか読む気が起こらないというのが本音です。国会事故調の報告書の方が読む人に興味を持たせるのは、事象に対して組織や人の問題に突っ込んでいるからだと思います。政府事故調も吉田調書をはじめ、これだけ多くの人の聞き取り調査をベースとしているので、しっかり読めば収穫はあるのでしょう。委員の一人ノンフィクション作家の柳田邦男氏が「原発事故 私の最終報告書」という論文を出されています。時間ができたら、この論文を探して、民間事故調の本とともに読んでみることにします。今まで目をつむっていたことに反省です。

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