民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇自衛隊ヘリコプターによる水投下ミッション

セミの小便みたいですね」
吉田調書での吉田所長の言葉です。

自衛隊のヘリコプターが福島第一原発の上空で水を投下する映像は、今でも記憶に残っています。「これっぽっちじゃ焼け石に水だよ。」と思っていました。

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写真も記事も朝日新聞からです。

陸自ヘリ、水投下4回で終了 今後は陸上から放水 2011年3月17

 放射性物質放出の恐れがある東京電力福島第一原発3号機の使用済み燃料貯蔵プールを冷却するため、陸上自衛隊のヘリコプター2機が17日午前9時48分から計4回、上空から3号機に向け、水を投下した。17日午後には自衛隊と警視庁も地上から放水を始める方向で準備を進めており、原発の外からの冷却作業が本格化する。 

・・・(略)

 ヘリでの水の投下は、16日に菅直人首相が北沢防衛相に指示。16日夕、霞目駐屯地からヘリが出動したが、周辺上空の放射線量が高さ100フィートで毎時250ミリシーベルトと作業の限界値を超え、長時間現場にとどまることが危険と判断し、投下を見送っていた。

・・・(略)

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103170132.html(朝日)

しかしこのミッションは自衛隊員にとってかなり危険な任務でした。焼け石に水などと思ってごめんなさい。これを強いたのは菅総理でした。自衛隊には不信感が芽生えたようです。無理もありません。夕刊フジからです。

枝野代表に「苦い記憶」 自衛隊OBが激怒 原発事故で危機ひた隠し、日報隠蔽批判も「『教訓生かせてるか』と問いたい」2018年4月14日

11年3月11日に東日本大震災が発生した後、福島第一原発1号機と3号機が爆発したが、官房長官の枝野氏は記者会見などで「直ちに人体や健康に影響を及ぼすことはない」と繰り返し、危機をひた隠しにした。菅政権は震災発生の4日後に、4号機で水素爆発が起きるまで、自衛隊に本格的な原発対応を命じていなかった。

 当時、陸上幕僚長だった火箱芳文(ひばこ・よしふみ)氏は「菅政権は当初、原発事故について『何とかなる』と楽観的だった。1号機について枝野氏は『爆発的事象』といったが、実際は水素爆発だった。3号機の事故で自衛隊員4人が負傷し、現場は『言っていることと違うじゃないか!』と困惑した。菅政権は危機的状況を速やかに伝えず、国民を欺いたに等しい」と批判する。

 陸自は、原子炉建屋内の状況が分からないまま、放射線量が高い危険な状況で、原子炉冷却のためにヘリコプターでの放水を断行した。菅政権の情報発信が後手に回り、隊員は命の危険にさらされたのだ。

 後手に回った菅政権の対応は、米側の不信感も増幅させた。

 火箱氏の著書『即動必遂-東日本大震災 陸上幕僚長の全記録』(マネジメント社)には、《米国政府が苛立っていた根底には、彼我の情報収集力の差があった》と記されている。米国は独自に原発事故の情報を収集していたが、肝心の日本から情報が入らず、不信感を高め、日米関係が危うくなったとされる。

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180414/soc1804140007-n1.htmlzakzak

ところがこの危険な任務は、国民向け映像パフォーマンスだったという記事がありました。まさに国際救助隊である菅政権の華麗なるプレゼンテーションです。東京新聞の記事です。

放水車より映像効果 一転ヘリ放水に 東電文書 2011/06/25

 福島第一原発3号機の使用済み核燃料プールから白煙が上がり、一刻も早い水の注入が必要だった三月十七日朝、政府が大臣通達を出し、既に準備が進んでいた警視庁の放水車より、自衛隊ヘリコプターによる水の投下を優先させたことが二十四日、原子力安全・保安院が公開した文書で判明した。

三月十七日午前九時三分に第一原発から保安院に送られたファクスでは「高圧放水車による放水作業を予定していましたが、8時30分大臣通達により、ヘリコプターによる上部からの放水を実施した後に、実施することとなりました」と手書きで記されていた。

 当日は午前十時すぎから、菅直人首相と米オバマ大統領との首脳電話会談を予定。ヘリによる水投下の効果は少ないとみられていたが、テレビ中継などを通し「米側に事故収束に取り組む真剣な姿をアピールする狙いがあった」(政府関係者)とみられる。

午前九時四十八分から、ヘリによる投下を開始。高圧放水車は午後七時五分からの放水となった。

東京新聞 夕刊・リンク元不明)

 確かに他の記事でもこの記事とリンクするような表現がありました。トモダチ作戦に関する週刊ポストの記事です。

菅氏指示の福島原発ヘリ放水 米政府は絶望的気分味わった 2011年9月8日

トモダチ作戦)を展開することになったきっかけは、民主党の説明では、震災から6日目の3月17日、自衛隊のヘリが福島第一原発3号機の真上から注水するのを見て、自衛隊は決死の覚悟だ、

https://www.news-postseven.com/archives/20110908_30339.html週刊ポスト

民主党は、トモダチ作戦菅総理が指示した自衛隊の注水ミッションに感銘して始まったと吹聴していたみたいですね。実際は天皇陛下の一言がきっかけだったようですが・・・。後に紹介します。

自らの手柄をアピールするために、自衛隊の隊員を危険な任務に向かわせる菅総理、これぞ政治の私物化に他なりません。それも未曾有の災害の中にそれができるというのは、並みの心臓の持ち主ではありません。

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