民主党政権3年3か月の研究

悪夢でした。二度と政権をとらせてはいけません。だから記録します。

◇「個所付け」情報の内示問題

2010年2月国交省から地方自治体に対して「個所付け」と呼ばれる公共事業ごとの予算配分額の情報が来年度予算案が審議入りもしていない1月末に内示したことで国会が紛糾します。

自民党政権時は、予算成立後に「今年はこれだけ確保できたぞ」と議員がドヤ顔で自治体に誇示していました。

それが民主党政権では、予算審議もしていないのに「来年はこれだけ予定しているからよろしく!民主党は違うだろ!」と漏らしたわけです。7月の参院選への利益誘導との批判がありますが、新政権の政治主導のアピール、カッコつけに違いありません。

しんぶん赤旗の記事です。

民主党の「私物化」に批判噴出 国会に提出し審議せよ 2010年2月11

 道路や河川工事など公共事業が実施される「個所名」を明示して配分予算額を決めることを、通称「個所付け」(かしょづけ)といっています。この「個所付け」の情報を民主党が「私物化」していると批判が噴出しています。

 これまで「個所付け」は予算成立後に政府(国土交通省など)から公表されてきました。民主党が1月29日、党本部に都道府県連の担当者を集め、2010年度予算案の国土交通省が所管する個別の公共事業の予算額を明示した書類を配布し、「『自治体には資料は渡さず、口頭で伝えるように』などの注意事項を伝えた」ことが報道されました。

 これに対し、自民党は「公務員の守秘義務や財政法に違反する」と批判しています。

あしき遺産

 自民党政権の時代から「個所付け」が特定の“族議員”の要望を受け入れるなど、利益誘導の手段になっているのではないか、予算策定過程が不透明だなど、その問題点が指摘されてきました。こうした“あしき負の遺産”を正し、個別の公共事業の配分予算額は、国会に提出し、審議してこそ、透明化がはかれます。

 民主党馬淵澄夫国土交通副大臣も昨年12月14日の記者会見で直轄国道の予算配分について「国会の審議に資する形で一定程度、(予算を付ける)個所を提示する」と明言していました。

 今回の「個所付け」情報は、政府(国土交通省)が、各地方整備局を通じて地方自治体と調整している途中経過の情報で、こうした国土交通省地方自治体との調整は従来から行われてきました。行政情報として、本来なら表に出ないものでした。

 それを、民主党が県連に渡し、あたかも民主党県連や議員が予算を差配しているかのように記者会見を開いたり、地方自治体に「内示」として伝えたりしたのですから、「利益誘導、予算の私物化、国会審議の形骸(けいがい)化だ」と批判されても仕方のないものです。

集票の道具

 なぜこのような事態になったのか―。それには背景があります。小沢一郎民主党幹事長が昨年12月16日、鳩山首相と会談し党に寄せられた陳情を踏まえ、政府の10年度予算への反映を申し入れました。党本部と都道府県連への陳情は2800件、重点要望以外は各府省の政務三役に取り次ぐ案件と、政権公約に反し幹事長室止まりで政府に伝達しない案件に仕分けした(中国新聞09年12月16日付)とされています。

 この重点要望の中には、整備新幹線や高速道路会社による高速道路建設整備の推進などの大型公共事業の要望も含まれていました。参院選挙をひかえ、自民党政権と同様に公共事業の予算配分を集票の道具にしようとする小沢氏の選挙対策が色濃く透けて見えます

 ここには「コンクリートから人へ」を掲げ、「財政を透明にして、国民の政治に対する信頼を高める」とした民主党の選挙公約との矛盾があります。

 国民の願いに応えて、民主党が各県連に渡した問題の資料を国会に提出するとともに、公共事業の個別事業の審議ができるよう「個所付け」資料を全面的に提出すべきです。(党国民運動委員会 高瀬康正)

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-02-11/2010021101_04_1.html赤旗

この件につき、官房長官平野博文氏(衆・大阪11区)のマスコミのせいにする発言と国交副大臣馬淵澄夫(衆・奈良1区)の短い謝罪の国会答弁です。国会議事録からです。

201024日 衆議院予算委員会

○平野国務大臣 ・・・(略)

 予算の箇所づけが行われたとの一部報道がありますが、政府として、箇所づけを行ったという事実、認識はいたしておりません。しかしながら、馬淵国土交通副大臣らについて誤解を招く言動があったことについてはおわびを申し上げます。

 今後、事実関係を十分精査の上、内閣においてしかるべく処分を含め対処させていただきたいと思います。

 以上でございます。

○馬淵副大臣 ただいま官房長官から御指摘ありました一部報道等につきましては、誤解を招きましたこと、深くここにおわびを申し上げます。

この問題では、民主党内で野党に対して資料を出す出さないで内輪もめがあったようです。民主党らしい一幕です。産経新聞です。

 「資料出す」「お前、待て」民主、個所付けめぐり国会で怒鳴りあい 2010-02-12

 与野党対立の「主戦場」となっている衆院予算委員会の理事会で10日、自民党など野党4党が平成22年度予算案の配分(個所付け)方針にかかわる資料開示を求めたのに対し、与党である民主党理事の足並みが乱れ、怒鳴り合う珍しい一幕があった。

・・・(略)

 民主党の思わぬ仲間割れに、自民党理事は「誰と話していいのか、さっぱり分からない」とあきれ顔。民主党幹部も「党の中で戦っていてはどうしようもない」とため息交じりに語った。

・・・(略)

 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100210/stt1002101900012-n1.htm(産経・リンク切れ)

時事通信の記事を続けます。

 道路予算、陳情の有無で格差…民主党版「個所付け資料」の全容判明 2010.02.15

国土交通省民主党に提示した2010年度公共事業予算の個別配分額(個所付け)に関する資料の全容が15日、判明した。直轄道路事業のうち、概算要求段階から予算が増額されたのは、知事や同党都道府県連からの陳情があった事業がほとんどを占め、陳情の有無で予算配分に格差が付いていることが分かった。

先月末に国交省が同党に示した個所付け資料は、政府が10日の衆院予算委員会理事会に 提出した公共事業予算仮配分の資料とは異なり、「知事・県連等要望あり」と各事業ごとに 陳情があったかどうか記載していた。このため、自民党などは国交省の資料も要求し、 政府が15日の同委理事会に提出した。

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010021500786 (時事・リンク切れ)

 この問題は、小沢氏の陳情窓口一本化と近しいところにありそうですね。さらに国会では野党に提出された資料が、地方自治体に渡った資料そのものではなかったため、こんな発言も飛び出しました。自民党赤沢亮正氏(衆・鳥取2区)の発言です。

平成220217日 衆議院予算委員会

○赤澤委員 ・・・(略)

 私は、これは、国会にガセネタが提出されたという意味では、永田メール問題と全く本質は変わらないと思っています。国会を軽視して、実際に求められた資料と違うものを出すということについて、永田メールのときと何が違うのか、前原大臣にお伺いしたいと思います。

○前原国務大臣 お出しをした資料は、にせではございません。最新版をお出しした。あくまでも与党の理事と御相談をして出させていただきました。

この後3月に鳩山総理が、前原国交大臣と馬淵副大臣の二人を処分すると発表しますが、実質的には何もなかったようです。

次へ→  目次へ→