小沢一郎氏が名誉団長となって、民主党議員143名と一般参加者など483名を引き連れて、2009年12月10日から12月13日までの4日間の日程で中華人民共和国を訪問しました。「大朝貢団」とも言われましたが、この規模により中国に小沢氏の力を見せつけるとともに、国会内における自らの権力を日本中に再確認させる強い示威行動となりました。
胡錦濤中国国家主席との会談の後小沢氏は「解放の戦いはまだ済んでいない。来年7月に最終の決戦がある。人民解放軍でいえば、野戦の軍司令官として頑張っていると伝えた」と発言。あたかも自分が中国のために日本を解放しているかのようにもとられ、物議を醸しました。産経新聞の記事です。
小沢氏、胡中国主席と会談「私は人民解放軍の野戦軍司令官」2009.12.10
【北京=原川貴郎】民主党の小沢一郎幹事長は10日午後、北京に到着し、人民大会堂で胡錦濤(こ・きんとう)中国国家主席と会談した。両氏は、日中関係の強化や民主党と中国共産党の政党間交流の促進を図ることで一致した。小沢氏は会談後、記者団に対し、来夏の参院選について胡氏に、「こちらのお国(中国)に例えれば、解放の戦いはまだ済んでいない。来年7月に最終の決戦がある。人民解放軍でいえば、野戦の軍司令官として頑張っていると伝えた」と語った。他の先進国の主要政治家が、天安門事件で民主化運動を武力で鎮圧した人民解放軍の幹部に自らをなぞらえることはあり得ない。小沢氏はまた、「参院選で民主党が過半数を取ることで、思い切った議論をできる環境が整い、関係を深めることができる」と語ったことも紹介した。胡氏は「民主党政権になってからも交流を深め、日中の互恵関係が新たな段階に入った」と語り、鳩山政権のアジア重視の姿勢を評価した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091210/stt0912102046019-n1.htm(産経・リンク切れ)

この後、143名の国会議員は、一人一人が胡錦濤氏とツーショットで記念撮影を行っています。この撮影について中国側は難色を示しましたが、小沢氏が強引に実行させたと報じられています。
当時自民党の政調会長だった石破茂氏は、「国会議員が修学旅行みたいに写真を撮って満面の笑みを浮かべているのは非常に悲しい思いがした」と批判しています。
まさに国会議員の修学旅行というのがピッタリの感じです。
こんなサイトがありました。
https://www31.atwiki.jp/ozawa140/
このサイトを見てみると、海江田氏、細野氏、山岡氏、輿石氏など民主党のお馴染みメンバーから、小沢ガールズの面々の名前が見られます。中でも当時新人だった横粂勝仁(衆・比例南関東)は夜の街でマッサージに行ったと無邪気に発言。この訪中が修学旅行気分であったことをお茶の間に知らしめてしまいました。現在、横粂氏は、この時のキャラクターを元にタレント業にいそしんでいるようです。

さらに、うきうき気分の修学旅行の国会議員たち、彼らがハニートラップにかかっているのではないか?という疑惑がぬぐえないのも事実です。それは中国が日本の国会議員をトラップにかけると同時に、小沢氏が参加した国会議員の弱みを握って自身の権力を強くするという両方の意味があるように感じます。あり得る話だと思いませんか?
反対に当時外務大臣だった岡田氏の名前は見られません。外務大臣として幹事長のこの越権行為ともいえる党主体の外交をどう思っていたのでしょうか?