◇高校無償化
高校無償化は、数少ない実現したマニフェストの一つです。
制度的には、公立高校のみで、私立高校には一家庭辺り年間12万円の援助となりました。ただ、一筋縄ではいきません。民主党政権は朝鮮学校まで無償化をしようとして炎上します。朝日新聞の記事を紹介します。
朝鮮学校、無償化除外へ 文科省「教育内容の確認困難」 2010年3月11日
鳩山内閣は11日、4月に実施予定の「高校無償化」をめぐり、全国の朝鮮学校を制度の対象から除外する方針を固めた。拉致問題が解決しないことから閣内にも除外を求める声があり、日本の高校に準じた教育が行われていることを確認できる国同士の正式なルートがない以上、他の学校と同等に扱うことはできないと判断したという。
鳩山由紀夫総理は11日夕、この問題について、記者団に「客観的に（日本の）高校の課程に類すると言えるか、ということになる。何らかの客観的な基準を作ることが必要だ」「ある程度時間がかかるんじゃないか」と述べた。ただし、世論には「差別的な扱いをすべきではない」という意見も強い。文部科学省には「教育内容を客観的にチェックする第三者機関を設け、そこで認められたら除外を解除できるようにしてはどうか」という案もあり、「永久除外」にはならない可能性もある。だが、その場合でも実現には時間が必要で、制度開始の4月に間に合わせるのは不可能な状況だ。
高校無償化は、民主党がマニフェストの目玉として掲げた。公立の高校生からは授業料を取らず、私立の生徒についても公立の授業料と同等額（年間約12万円・低所得世帯は増額）を支給。「日本の社会全体で広く学びを支える」という理念から、高校段階に該当する外国人学校の生徒についても私立高と同額を支給する考えで、すでに予算も組まれている。
http://www.asahi.com/seikenkotai2009/TKY201003110535.html（朝日）
拉致、核保有、ミサイル発射など数々の問題を抱える北朝鮮の指導下にある朝鮮学校も無償化することに民主党政権はこだわり続けました。そもそも「外国人学校の生徒に私立高と同額支給」もおかしな話で、本来その祖国が援助すべきものです。私は上海に在住したことがありますが、日本人学校は用地取得から建設、運営まで日本の皆さんの手で行い、中国政府から何ら金銭的な援助は受けていないと聞いています。
日本に脅威を与えている北朝鮮の教育機関に対し金銭的援助を送るなど、スパイの養成を助け、有事の際に敵と化す獅子身中の虫を自らの税金で育てるようなものです。一方で拉致問題の解決については、民主党政権は消極的で何ら成果もありませんでした。
朝鮮学校無償化の問題は、菅直人総理がこだわり続け、自ら退陣を決めた後に、最後っ屁として成立を滑り込ませようとして失敗しています。民主党政権が北朝鮮や韓国に媚びていると言われるのは、こういうところに原因があるのです。
